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【改稿版】十一の獣は魔王と共に  作者: 九重楓
第四部 16章 決別の戦い―1

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02

「ワタシは魔術使えないし、スキルも大したことない。だからよぉお、身体能力(コルプス)くらいは負けられねぇんだわ!」


 ぶつかり合った拳をウガルルムが押し込んだ。それにテューポーンは小さく驚き、その隙でさらに拳は押し込まれる。


「おらぁあ!」


 終ぞ、拳を振り切ったウガルルムがテューポーンを押し飛ばした。


「ふん! なぁあにが、絶つこと能わず、だ!」


 木々を薙ぎ倒しながら吹き飛ばされたテューポーンを指向性の毒が猛スピードで負う。しかし彼女も吹き飛ばされながらも、体勢を変え、地面を削りながら停止した。


【確かに申し分ない膂力。しかし、それでも我を絶つこと能わず】


 テューポーンはその足元に毒が迫っていることも顧みず、胸が割けんばかりに空気を吸い込み始めた。それはティアマトへ放った嵐の息吹(ブレス)の姿勢だ。

「あ? ………そーゆーことかよ!」


 彼女の行動の意図に気が付いたウガルルムも、胸が割けんばかりに空気を吸い込み始めた。

 そして、二人同時に吸い込んだ息を吐きだした。吐き出された息は拡散することなく、真っ直ぐにお互いへと吹き付けられる。


 二人の距離の丁度真ん中でお互いの息がぶつかり合った。


 ぶつかり合った息がそれぞれを絡み合い、渦となって天高く昇っていく。倒れた木々や岩石なども伴って巨大な竜巻へと変貌した。巨大竜巻はその場に留まり続け、至高性の毒さえも巻き込んでさらに大きくなっていく。

 そんな巨大竜巻に目もくれず、ウガルルムは駆けた。彼女の駆けたのを見てテューポーンも地を這う。

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