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【改稿版】十一の獣は魔王と共に  作者: 九重楓
第四部 15章 獣は決別を

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06

 そして、時は戻り、「サナ」に依る法国陥落後。王国と法国の国境山脈に配置された砦にて。


「姉さん、勇者様のご登場だ」


 砦の屋外で法国側の様子を監視していたウガルルムが「異世界勇者」の一団を発見し、クサリクの用意した通信用水晶板で、すぐさまムシュマッヘへと連絡する。


「了解した。そのまま監視を続けてくれ。臨戦態勢は解くな」

「りょーかい。はぁあ、アレじゃあどっちがバケモノかわかったもんじゃないな」


 通信を切り水晶板をポケットにしまって、迫りくる「サナ」達に意識を向けた。


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