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初陣から数か月後、咲和は二人の姉と十一の獣を会議室に集めていた。会議室は中央に長いテーブルのある小さな部屋だ。そこに十三人が集まっている。
「我らが王。ココに十一の獣、御身の前に」
十一の獣は右手を左胸に当てて首を垂れる。
「「頑張りなさい」
二人はぼそりと溢した。これから咲和が何をしようとしているのか分かっているようだ。しかし十一の獣は誰一人理解できていない。
心臓はバクバクと鳴って煩い。しかし、これは必要なことだ。皆と私の気持ちは同じはずだ。と言い聞かせ、深呼吸をする。
「皆、集まってくれてありがとうございます」




