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【改稿版】十一の獣は魔王と共に  作者: 九重楓
第四部 8章 獣の哀、人の愛

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05

「あの、少しいいですか?」

 イルムがパタパタと自分の座っていた席に戻っていくと、シンが言った。


「ああ、自由に発言してくれていい」

 フォルウィトゥスがシンの言葉に返す。すると彼女は座ったまま頭を下げて言葉を続けた。


「フォルウィトゥス様、ありがとうございます。では、えっと、ありがちかもしれませんが、何かを贈る、と言うのはどうでしょうか? 例えば……その防寒具とか、あとは、…………手料理を振舞うとか?」


 俯きながら言う、シンの言葉に誰もが静かに耳を傾けた。イルムさえも静寂を護っている為か、シンは、自分は何か皆を怒らせることを言ってしまったのではないか、と不安で胸がいっぱいになった。


「いいね、それ」

 その言葉が引き金だった。


「そうですね。私達にできることは限られていますが、料理や贈り物ならば姉妹の皆様も二人のお姉様方も、喜んでくれるのではないでしょうか」

 レメウェヌスが賛同の声を上げる。


「そうだな。レメウェヌスやクサリク様には敵わないが私でも料理は出来る」

 フォルウィトゥスも賛同を言葉にする。


「イーちゃんもおてつだいします」

 イルムは元気よく両手を上げた。


「わたくしはお料理は不得意ですので、防寒具でも編んでみましょうか」

 サエウムもにっこりとシンに笑顔を向けた。


「良し、あたしもお菓子を焼こうかな。シンも手伝ってくれる?」

「あ、はい。シンで良ければお手伝いさせていただきます」

「じゃあ、料理と贈り物で決定! とりま、サエ姉さんの編み物を皆でやっていく、みたいな感じで大丈夫ですか?」


 モーメンの言葉に全員が頷いた。

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