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【改稿版】十一の獣は魔王と共に  作者: 九重楓
第四部 7章 誰が為の召喚を

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03

「ただ私は()()()()()に頼みたいことがあって来ただけです」

「「それはあれか? ()()()()()()()()()()()()()、ってやつか?」」

 二人は言葉を重ねて言う。


「「そんでもって、「大いなる母(ティアマト)」を一緒に降してほしい、と? ヒ、ヒヒ、ヒャハハハハハハハハハッ」」


 ベッドの上から動くことなく、二人の男性は腹を抱えて笑い始めた。しかしエンリルはその様子をただじっと見つめるだけだ。そんな彼の貌を見て二人の男性は嘘のように真顔になる。


「それは無理だ」

「俺達には関係ない」


 口々に拒否を言葉にする。


「何故です? 父さんたちにもメリットがあるはずです」

 冷静さを保ちながらエンリルは問う。


「一つ、俺達は別に「トラウェル・モリス(この世界)」が嫌いじゃない」

「一つ、「大いなる母(ティアマト)」に抵抗するほどの力がない」


 人差し指を立てながら理由を口にする。その貌に表情はない。


「「最後に、勇者は死んだもういない」」


 それ以上言葉はないと言わんばかりに、締め括った。

 しかし、エンリルは「しかし」と二人の声に続けた。


「「ムンドゥス・()オリギナーレ()」のことも気になっている。そして、父様(アプスー)のことも気になっている。何より、叡智の霧(ムンム)の仇を取りたいと思っている。何故なら―――――」


 最後の一言を言葉にしようとした時だ。


 二人の男性はエンリルのすぐ目の前に居て、その手刀が彼の首に当てられていた。赤い滴が二筋。

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