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【改稿版】十一の獣は魔王と共に  作者: 九重楓
第三部 14章 星の海、原界、そして――――

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04

 元の世界での生活。

 人間としての尊厳を踏みにじられ続けた日々。

 苦痛に塗れた十五年と言う歳月。

 その中にあって、唯一温かさをくれた先生(かのじょ)

 それでも咲和は死んだ。


 そして、「トラウェル・モリス(この世界)」にやって来た。

 尊き家族たちとの生活。

 愛し子として育まれ、魔王として教育を受けた。

 時に笑って、時に痛みで顔を歪ませた。

 それでも、「湖に浮かぶ城(アルキス・メモリア)」での生活は咲和にとってかけがえのないものだった。


 自分の為に泣いてくれる人がいた。

 自分と一緒に笑ってくれる人がいた。

 自分のことを家族だと思ってくれる人がいた。

 自分のことを愛しいと言ってくれた人がいた。



(この世界に来て、皆に出会えて、それで私は、生きていてよかったと思えたんだ)


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