04
「0qdfui6r;f@ee」
それが溢した。しかし理解できるものはいない。召喚者たるプセドテイとメンダキオルムでさえも、その言葉を理解できない。
「「これこそが我らが至上の僕! 獣の姉妹を討つ我らが刃である!」」
二人の獣は吠える。
「赦さない赦さない赦さない赦さない赦さない赦さない赦さない赦さない赦さない」
尚もウシュムガルは呪詛を吐き続ける。
溢れる魔力はその濃度と熱量を増していく。
「「殺れ! あの獣共屠るのだ!」」
二人の獣はムシュマッヘとウシュムガルを指して吠え続ける。
「3;6b\pf@eekt」
真砕く虚妄の獣は二人を振り返り、そしてムシュマッヘとウシュムガルを見据えた。歪む複眼は見た者の嫌悪感を逆撫でる。
「絶対に、赦さない!」
その言葉を最後にウシュムガルは燃え上がった。
見ている者の心すら焦がさんとする勢いを持った劫火だ。
真砕く虚妄の獣はそんな劫火を意に介することなく、ウシュムガルへと近づいた。チリチリと真砕く虚妄の獣の毛が焼け焦げる。
三対の腕を振り上げて、醜く口を歪めて笑う。
三対の脚を地面に沈めるほど力を籠めて、振り上げた腕を振り下ろした。それは空気の壁すら砕く一撃だ。
ウシュムガルの劫火は一気に燃え尽きた。
そして、現れる。
「up@q@ uimkq@」
真砕く虚妄の獣から笑みが消える。
空気の壁を砕く一撃は、竜鱗の覆う腕によって受け止められていた。
「その姿は何だ!」
「あり得るはずがない!」
プセドテイとメンダキオルムは酷く取り乱す。よろめき、数歩後退った。




