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【改稿版】十一の獣は魔王と共に  作者: 九重楓
第三部 4章 「偽・十一の獣」―1

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03

 一息でアエリアエの懐に入り込み、その首へ衝怒の絲剣の一閃。

 アエリアエの首は飛び、冗談のようにそこからは血が噴き出す。さながら赤いインクを撒き散らすオブジェ。


「次は貴方です。着物のお方」


 衝怒の絲剣を振って血を飛ばす。クリミナトレスは銃口を向ける。


「貴方は、殺すことに抵抗がある」


 一歩、前へ出る。


「だから、退けと言う」


 二人の距離は徐々に縮まっていく。


「貴方は出来損ないだ」


 クリミナトレスの目の前で、彼の顔を見上げながら笑顔で告げる。


「自分は、出来損ないでは――――」

「だから、貴方は引き金を引けないんです―――――――」


 咲和は彼の言葉を遮って、衝怒の絲剣を握る手に力を籠める。しかし、クリミナトレスはその引き金に指を掛けることが出来ない。


「―――――敵意の排除が先だと言いましたよ?」


 身体を捻り、後ろからの襲撃に衝怒の絲剣を振り抜いた。

 斬られた右腕は宙を舞い、赤黒い煙となって消え失せる。

 咲和の視線の先には、首を刎ねられたはずのアエリアエが立っていた。そしてその首は繋がったままだ。

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