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その日から女は女神ヘラの望むことならばなんでもやった。その行為の善悪など関係なかった。女に必要だったのは、自らの信仰する女神が望むか否かだけだった。
だから女は本当になんでもやった。毎日毎日、来る日も来る日も女神ヘラの望むことをやっていった。
そんな女の献身にも似た狂信が女神ヘラを動かした。
女神ヘラが女の前に現れてから長い年月が経ったある日だ。女は女神ヘラを奉る神殿、その奥にある、本来であれば人間の入ることの許されない祭壇のある部屋へと通された。
そこには巨大な池とその中央に祭壇。
「こちらへいらっしゃい」
「はい」
「貴女は私のことを信仰しているのよね?」
「そうでございます。あたしは貴女様を、女神ヘラ様を信仰しております」
「そう、ならばもっと寄りなさい」




