表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/171

雑賀衆

横道正光

義久様の指示で雑賀衆のところに向かってる。

「なんで、雇うじゃなくて召し抱えるなんだ。鉄砲は確かに強いが..」ぶつぶつ言いながら雑賀郷に向かった。

途中、鉄砲を持った集団に出会った。

「すまないが雑賀郷はこのまま行けばいいかね?」

私は集団に声をかけた。

「雑賀に何の用だ?」私と同い年か少し年下の男が言ってきた。

「主の命で雑賀衆の頭領に会いに来た。」

「俺らも雑賀に戻るところだから一緒に行くか?」男がそう言うとこれも縁だと思い、「よろしく頼む」一緒に行くことにした。

雑賀郷に着くまでに色々話を聞けた。

やはり、彼らは雑賀衆で丁度稼ぎから戻ったところだったそうだ。

先ほどの同い年か若い男は鈴木重秀と言ってこの組の頭だった。

雑賀衆の組頭は年ではなく腕前で決まってるらしい。

三百人はいるであろうこの組をまとめるとは相当腕がいいのだろう。

「さて、着いたぜ。親父のところに案内してやるよ」重秀はそう言うと一人で行ってしまう。急いで追いかけることになった。

「親父帰ったぜ!後、客人連れてきたぞ。」そう言うと奥に行ってしまった。

私は近くにいた者に部屋に案内された。

少し待っていると、男がやって来た。

「ワシが頭領の鈴木佐大夫だがどのような御用かな。」

「私は尼子義久が家臣、横道正光という者です。この度は御会いしていただきありがとうございます。今回伺ったのは雑賀衆を家臣として迎えたいので参りました。」

「条件につきましては頭領は直臣の武士として迎え入れ知行は千石。ほかの者は五十貫の所領を与える。数は五百から千人。後、鉄砲鍛冶師を住み着くなら五百石、雇われなら五百貫で迎え入れたい」

佐大夫は驚いて聞き返してきた。

「雇うではなく召し抱えるだと!」

「はい。先ほどの条件でお願いしたい」

佐大夫は悩み「雇うならすぐに判断できるが召し抱えるとなると話は別だ。他の者と相談するので一日待って貰いたい。その間当家で休んでいただいてかまわない」

「わかりました。よろしくお願い致します。」

そう言って話は終わった。

その夜、雑賀の有力者が集まっていた。

「という事で皆の意見を聞きたい」

と、佐大夫が一通り説明すると集まった者は皆悩んでいた。

「雇うでなく、召し抱えるか。しかも出雲とは随分遠いな」

そう言うのは土橋守重。

「しかし、兄者、条件は良いではないか。大口契約でもあるしな。」弟の土橋重治は賛成派だ。

「しかし、召し抱えるもだが、仮に千人となったら我々の三分の一を出すことになるぞ」岡吉正は兵力が減るのを考えていた。

「俺は良いと思うぜ、ただし、条件をつけてな!」そう言うのは鈴木重秀だった。

「重秀、条件とはなんだ」父親の佐大夫はどのようなものか気になった。

「まず、組頭は千石、数は九百人、三組分な。それと、雑賀郷が敵に襲われた場合一時的に帰還を認めることってのはどうだ?それなら兵力が減るのを気にしなくてもいいだろ。こんな良い契約なんてないだろ?」

「問題は相手がそれを飲むかだろ。飲まなければいつも通りで良いじゃないか?」重秀はそう言う。

「仮に受けたとして誰が行く?」

「俺は行くぜ。面白そうだし」重秀はすぐに名乗りを上げた。

「私も行きます」重治も名乗りを上げる。

「仕方ない。俺が行こう。約定を守るか分からないしな」そういったのは吉正だった。

「決まりだな。」佐大夫はそう言うと解散させるのであった。

次の日、正光は悩んでいた。

まさか条件をつけてくるとは。

「雑賀郷が敵に襲われた場合一時的に帰還を認めること」この条件以外ならすぐに飲めるがどうしたものか。

結局協議の結果、戻るのは認めるが条件として、期間は最長一年、ただし尼子が戦中なら帰還は認めないということになった。

とりあえず、命令は守れたかな。

正光は安堵するのであった。

やっと勧誘の話を書けました

雑賀衆を召し抱えましたが結んだ条件が今後大きく響くことになりそうです。

感想などありましたらよろしくお願い致します

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ