ここから始める
さて、許可はもらえたし、雑賀衆と伊賀、甲賀の忍びに向けて使いを出さないとな。出してる間に内政も進めないと。どれから進めればいいか悩んでいたがまとまらないでいた。
「よし、米子城の周辺に行ってみるか」
ようは考えてもまとまらないから後回し(逃げたの)である。
「幸盛と正光を、呼んでくれ」
近習である久信に指示をした。
それからしばらくすると久信と正光がやって来た。
「義久様、申し訳ありません。幸盛が見つかりません」
そういって久信は頭を下げている。
「どこに行ったか見当はあるか?」俺は尋ねると
「恐らく、どこかで領内の二男三男を集めて稽古してるかと」
久信はそう言う。幸盛はよく部下にする為に二男三男を鍛えてるらしい。
「義久様、ところで呼ばれた訳はなんでしょうか?」
正光が問うてきたので
「今から米子城周辺を散策したいので供を頼もうと呼んだ」
近習衆は主に5人いる。
宇山久信、山中幸盛、横道正光、 秋山久家、立原久綱である。
横道正光と秋山久家は後の尼子十勇士、立原久綱と山中幸盛は尼子三傑である。
久家と久綱は敗戦した軍の建て直しをしている。
「それじゃ二人といくか」
そう言うとドタバタ廊下を走ってくる音が聞こえる。
「呼び出されたのにもかかわらず遅れてしまい申し訳ありません」
扉が開いたかと思うと男が飛び込んで見事な土下座をしたのである。
察したかもしれないが山中幸盛である
「義久様の呼び出しに遅れるとは小姓から近習衆になってうぬぼれたか?」
正光はそう言うと呆れていた。
「幸盛、鍛錬に行くならどこにおるか伝えてからにしろ」と久信も少しイラっとしながら言う。
「申し訳ありません」
幸盛は再度深く土下座をする。
「まあまあこれくらいにして行くとするか」
そういって三人を引き連れて米子城に向かうのであった。
「義久様、なぜ急に散策などなされたのですか」
正光が聞いてくる。
「民の暮らしが気になったのと、今後改革をするのにどんな土地か気になってな」
俺は答えると正光と信久は少し驚いた顔をした。
「どうかしたか」と、問うと
信久が「失礼ながら義久様は以前はあまり民のことなど気にしてはおられなかったので少し驚いたので」
正光は「改革とは一体どのようなことをされるのですか?」
俺は「まだ何からしようか悩んでいる。とりあえず、確実に国力を上げたいと思っている」と答える。
「兵士一人一人が強くなれば問題ないのではないのですか」
幸盛が言ってくる。
「兵士を強くすることも大事だが、まずは強くするための環境を作ることが大切だ。民が豊かになればそれを守ろうと強くなろうとするであろう」
幸盛は分かったのか分からないのか自分の中でまとめようとしているようだ。
まずは、食料や農地に関してからかな。道中、民を見てて飢えてはいないけどかなり厳しいような感じがした
「義久様、もうじき米子城に着きます」
久信はそう言うと、先ぶれとして米子城に向かうと言い行ってしまった。
「さてここから始めるとするか」
俺はそう言って米子城に向かうのであった。
なんだかんだで連続投稿できています。
ストック残しとかないヤバイかも
投稿できるときはしていくつもりです
感想などありましたらよろしくお願いします