表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/171

堺での邂逅、望月の合流

久家と合流予定の鉄砲鍛冶屋の前に人だかりがあった。何事かあったのか近くの人に聞くと

「なんでも、二人のお侍様が鉄砲を求めて言い争ってるのよ」と教えてくれた。

「久家、なにをやっているんだ」俺は頭を抱えた。しかし、止めて事情を聞かないと分からないので久綱と止めに入った。

「俺が先に来て注文したんだ」

「いや、俺の方が早かった。それにそっちの言った数は無いとここの主が言ったではないか」

色々聞こえるが、

「久家なに騒ぎを起こしてる」俺が言うと

「殿、こやつがですな!」と言いかけたところで

「犬なにをやっとるか!」向こうから声が聞こえたと思うと言い争っていた男が

「殿こやつが」といい、向こうの男の主が来たようだ。

「とりあえず、久家、何があったか説明しろ」

「はぁっ、それがしがここで、鉄砲の注文をしたときにあの男が割り込んできて鉄砲を注文しようとしたのです。そこで、私が先に注文したのだから言い合いに」と、説明を受けていた。

向こうでも同じようで立場が違うことを言っていた。

「とりあえず、鍛冶屋のおじさん、どっちが正しいんだ?」と俺が聞くと

「どっちも入ってきた時に注文してきた」と言っていた。


とりあえず、あっちの主と話すか。

そういって、向こうに向かうと向こうもこっちに来た。

「失礼だがそちらは何丁の鉄砲が必要ですか?」と聞くと

「百丁だ。お前は?」と言ってきたので「三百丁」

「鍛冶屋のおじさん、何丁なら売れるんだい?」

「他に注文が来てるから百五十丁だ」

ここで争うのも面倒なので

「そちらが百丁でどうぞ。五十ほどこちらが買います」

「殿!それでは足りなさすぎるのでは」と久家は言ってくるがここで争うことの方が問題なので今回は諦めた。

「家臣が納得しておらんようだが」と向こうの主が言ってくる。

「あなたがどこの国の方かわかりませんが今ここで争って堺を出禁になったり三好に捕まるよりはよいかと思いましてね」と言うと男は笑い

「で、あるか」と言った。

...うん?どっかで聞いたことあるような..と考えていたら

「少し付き合わんか、話がしたい」と言ってきたので「そこの店でどうですか」と確認をして問題ないので店で話をすることになった。

入るとき久綱から「望月が合流しました。既に配置につかせております」と言ってきた。どうやら話している間に接触してきて合流したらしい。

さて、互いに座ると両脇に久綱と久家が付き、相手の方も犬と呼ばれた男ともう一人ついた。

「名前もわからねば話も出来ないでしょう。私は尼子義久といいます。後ろの二人は立原久綱と秋上久家です」

「俺は織田信長だ、後ろの二人は前田犬千代、池田恒興だ」織田信長!!危うく大声を出すところだったが

「尾張のうつけか」と言うと後ろの二人が殺気を向けてきた。もちろん俺の後ろの二人も構えた。

互いに遮ると「俺を知っているのか」と聞いてきた

「尾張のうつけ、噂は宛になりませんね」と言うと「なぜだ」と言ってきた

「本当にうつけなら鉄砲を求めたりはしない。これは戦いを変え得る代物だ」と言うと信長は驚いて雰囲気が変わった。

「なぜ、そう思う」と圧をかけて聞いてきた。

「弱兵でも鉄砲を持たせば強者を討てる。数が少なければ意味はないが二千、三千と数が増えればどうなる。言わなくても分かるだろう」負けずと威圧しながら答えた。

「で、あるか」と黙り混んで何かを考えだした。

俺が「百丁は今川相手か」と言うと

「貴殿には関係ない」と恒興が言ってきた。

「信長殿に会ったのも何かの縁です。一つ情報を。今川は少しずつ兵糧を集めているようです。お気をつけて」

信長を含め三人は驚いた。

「であるか、用件は済んだ。恒興、犬帰るぞ」と言って出ていってしまった。

「殿、そんな情報どこで知ったのですか?」と久綱が聞いてくるので「商人の口は塞がれないものだよ」と誤魔化した。

「所で久綱、望月はどこにいる」と言うと

「ここにございます」と言って柱の側に人が立っていた。

「お初にお目にかかります。私が望月出雲守と申します。こちらに来られたと聞きここまで来ました。 」

「その名前は尼子領内では使えん。名を替えよ」と命令した。

「それでは領内では望月兵太夫と名乗ります」

領地外では出雲守を名乗るつもりのようだが許すことにした。

「わかった。よろしく頼む」

こうして、望月出雲守達十五人が加わった。

一方その頃信長達は

「殿、あいつの言うこと信じてもよろしいので?」恒興は義久が言った今川のことを疑問に思っていた。なぜ、全く関係ない者がそのようなことを知っているのか?嘘ではないかと思っていた。

「本当なら問題だ。鉄砲も手に入った。急ぎ戻る。猿、お主は先に戻り今川に潜入し、真偽を確かめろ」

「ははぁ」猿と呼ばれた人物は大急ぎで行ってしまった。

「尼子義久、俺と同じことを考えてるとは」信長はニヤリと笑い急ぎ尾張に帰っていった。

ここでの邂逅が今後に大きく関係してきます

感想などありましたらよろしくお願い致します

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ