伊賀の忍びとこたつ作り
立原久綱
望月出雲守との話を終えて伊賀に向かっている。
「はぁ、今度は伊賀か」そう言いつつ伊賀に向かっている。
伊賀ではどうなることやら。先の甲賀でのことを思い出していた。
伊賀に着くと男が声をかけてきた。
「あなたが立原殿ですね。頭領がお待ちです」男はそういって案内してくれた。
「どうして私だと?それに、先触れなど出していなかったはずだが?」不思議になり聞いてみると
「望月出雲守から使いが来ました。」と言った。
「さぁ、着きました。ここです。」 男は一つの家に案内してくれた。大きさは周りの家と変わらず、望月の所よりも小さかった。
中に入ると男が二人待っていた。
「初めまして、私は百地正永と言います。」
「私は藤林長門守正保と言います」
男二人が挨拶をしてくれた。
「私は尼子義久が家臣立原久綱と言います」恐らく知っていると思うがこちらも挨拶をした。
「それで、召し抱える条件ですが、」
「頭領は知行千石と武士として迎え入れて他の下忍も武士と何ら変わらない待遇をするでしたかな?」正永が先に答える。
「伊賀では頭領と呼ばれるのは三人います。私と正保と半蔵です」
立原もまさか頭領が三人もおるとは思ってもいなかった
「そこで、実際にお会いして決めたいと思うがどうであろうか?」
まさかの提案であった。出雲まで来て義久様に会うと言うのだから。
立原はしばらく考えていた。ここでは決まらないと判断し百地の提案に乗るのであった。
「わかりました。それでは私と来てもらいましょう。どちらがいらっしゃるのですか?」立原は聞くと
「私だ」百地が言うのであった。
「何人か連れていくが問題ないか?」百地は、訪ねてきたので
「問題ないでしょう」と答えた。
百地正永と数名が、立原と共に行くことになった。
場所は変わって米子城で義久は寒さに凍えてた。
「寒~」義久は布団から出ることができなかった。現代みたいに暖房機があるわけではなく、あるのは火鉢くらいだった。
「これはすぐにこたつを作らなくては」義久は決意した。
すぐに、置きこたつの形を書き家具職人の所に向かった。
「これを早急に作ってくれ」そう言って先程書いた物を渡し簡単に説明した。
「木でできたやぐらの中の火鉢に火のついた炭や豆炭を入れ、上にふとんをかければ出来上がるからすぐに頼む!」必死に頼んだが
「材料の関係で一日ほど待ってください」と職人言われてしまったので一日待った。
出来上がったと言うので持ってきて貰った。
「すぐに炭を入れて使ったが案の定出れなくなった。」と言っても膝までしか入れないので寝ることはなかった。
「これをもう、六つ作ってくれ。」炬燵に入ったまんま家具職人に指示をした。
そうこうしてるうちに久信がやって来た。
「義久様、何をしているのですか?」
「入ったらわかる」と言って入らせた。
「これは暖かいですね!」久信は驚いた。
「いいだろ。家具職人に頼んでるから届いたら渡そう」
そう、さっき頼んだ六つは近習用と商人に売らせようと見本として頼んだのであった。
この日は結局久信も炬燵に入ったまんま報告をすることになった。
今回は伊賀の忍びとこたつです。本当はストーブ作りたかったけど作り方わからねーでした。
※この時代に布団はまだなかったみたいなので作ったことにしております
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