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大友討伐開始

天正四年(1576年)九月

出雲 月山富田城


大友討伐のため多くの軍が集まってきている。


尼子義久軍 三万(常備兵一万、鬼兵隊五千、鉄砲隊一万二千、大筒隊 三千)

中井久家 一万 (常備兵九千、鉄砲隊千)

秋上久家 八千(常備兵六千、鉄砲隊二千)

山中幸盛 一万(常備兵九千、鉄砲隊千)

波多野秀治 三千(常備兵三千)

本城常光 一万六千 (常備兵一万二千、鉄砲隊三千、大筒隊千)


尼子水軍 七千(蒸気船一 ガレオン船三 鉄甲船三 関船二十 小早船百)

隠岐水軍 三千(安宅船二 関船十 小早船五十)

計八万七千


毛利軍

吉川元春 一万五千(常備兵一万、領民兵五千)


毛利は何故か元春が物凄いやる気で来て一言目に

「高橋紹運、立花道雪は俺に相手をやらせろ」

と言ってきたので、どちらか一人には必ず相手をさせると伝えた。


隆景は長宗我部と睨み合いをしているそうだ。長宗我部は合流しないで四国統一を狙ってるようだ。是非とも毛利には阻止してもらいたい。

龍造寺からは俺達が九州に入れば動くと一方的な使者を送ってきた。どうやら従属する気は無いらしい。一応...


「筑前はこちらが攻めるから筑後を攻めろ」

とは伝えておいたが守るか分からない。


島津は既に戦をしているそうだ。恐らく約束を守る為だろう。


大友軍は田原紹忍が総大将となり、田北鎮周・佐伯宗天ら4万3千を率いて、戦いの指揮を取っているそうだ。島津軍は山田有信を高城に入れていたが大友軍が日向国に侵攻すると家久らも高城に入城して城兵は約三千人となった。大友軍は高城を囲み、両軍による一進一退の攻防が続いているようだ。恐らく、何か仕掛けてるのだろう。


「殿、全軍揃いました。お言葉をお願いします」

直景が報告してくる。


「皆の者、此度はよく集まってくれた!」

兵士達が俺の方を見る。


「我らは帝の命を受け、朝敵大友を討伐する!しかし奴等は南蛮に助力を求めた。今まさにこの日ノ本は南蛮の侵略に脅かされている!」

そう言うと兵士達に動揺が走った。


「我らはそれを防ぐ盾となり、それを撃滅する刃である!諸君の周りを見てみろ。共に戦う仲間がいる!この仲間がいる限り我らに負けることはない!外国人とつくにびとに我らが土地を奪わせるな!我らは守護者なり!今こそ我らの力を南蛮の者共に教えてやれ!」


「おおおぉぉぉぉぉ!!!」


「帝より賜りし旗を掲げよ!」


そう言うと錦の御旗が掲げられた。

「全軍出陣!!」


「おおおぉぉぉぉぉ!!!」

士気は最高まで上がったであろう。


天正四年(1576年)十月

島津家

島津義久は2万余人の軍勢を率いて出陣し高城の後方にある佐土原に着陣した。義久と義弘は話をしていた。


「兄者、この戦勝てると思うか?」


「勝てる!奴等と我等とで決定的に違うことがある。大将自ら出陣しているかどうかだ」


「流石兄者だな!俺達に奇襲させてくれ」

「勿論、仕掛ける。ただし全軍でな」


翌日

「敵は油断している!皆討ち取れ!!」

義弘が、先頭に立って敵をねじ伏せていく。


「て、敵の奇襲だ~!」

大友軍は完全に油断していた。


島津軍の奇襲は成功し、高城川を挟んで大友軍の対岸の根城坂に着陣した。


「クソ!奇襲されるとは!奴等に目にもの見せてやる!」

大友軍の田北鎮周が無断で島津軍を攻撃し、これに佐伯宗天が続いた。


「兄者!あれがやれるぞ!」


「義弘わかってるな!皆の者!釣り野伏せをするぞ!」


「おおぉぉぉ!」


釣り野伏せとは全軍を三隊に分け、そのうち二隊をあらかじめ左右に伏せさせておき、機を見て敵を三方から囲み包囲殲滅する戦法である。

大友軍が川を越えて追撃してきたので伏兵を次々と繰り出して壊滅させた。


島津家は田北鎮周や佐伯宗天を始め、吉弘鎮信や斎藤鎮実、軍師の角隈石宗など主だった武将とおよそ五千もの首を挙げた。


「勝鬨をあげよ!」

「えいえいおぉぉぉぉ!!」

島津は大勝利をあげたのだった。


「兄者、これで尼子との盟約はなったな!」


「ああ、このまま大友の領地を奪うぞ!」


島津は日向の大友領地を攻めていった。


天正四年(1576年)十一月

尼子義久


俺は軍を三つに分けて進んだ。


第一軍

尼子義久軍三万

波多野秀治軍三千

計三万三千


第二軍

本城常光 一万六千

秋上久家 八千

中井久家 一万

計三万四千


第三軍

吉川元春 一万五千

山中幸盛 一万

計二万五千

の軍分けだ。


やはり、朝敵となったので裏切りが相次いだ。中には奴隷貿易に関わっていた者がいたので容赦なく捕らえていった。他にも宣教師を差し出してきた者がいたが調べで関与してないことを確認した者には僅かな金を渡して解放していった。


その時にカブラルの行方を聞いたが、既に脱出しているようだった。なんでも、援軍を呼びに行ったと言っていた。


念の為に、蒸気船出雲とガレオン船三隻を配備させた。


出雲もガレオン船も装備を加農砲にしているのでこの世界では最長飛距離を誇っている。

そう簡単にはやられない。


ほとんど戦という戦が無かったがついに大友の双璧が立ちはだかった。


立花山城の立花道雪と岩屋城の高橋紹運だ。

元春を、呼びどちらを攻めるか聞いたら、岩屋城の高橋紹運を攻めると言った。なので、立花道雪は本城常光達に任した。堅城だが俺と同じで大筒隊がある常光がいれば問題ないだろう。

俺は出来れば二人は捕らえて迎え入れたいと言ったが元春に無理だと言われた。


「元春殿、なぜ無理なのですか?」

「あの者達は既に宗麟に殉ずることを決めている。その証拠に倅と娘を毛利に預けてきた」

それを聞いて皆驚いた。俺は羨ましかった。史実の立花宗茂と誾千代が毛利にいることになるからだ。


「それで、元春殿がやる気になっていたのですか...真の武士とやりあう為に」


俺が言うと「そうだ!」とすんなり認めた。


「常光、無理難題だが頼めるか?」

俺は常光に頼み事をした。


「大筒隊は各城門を壊すだけにしてくれ。彼らに武士らしい最期を与えてやってくれ」

常光は、理解した様で。すぐに了承してくれた。


こうして誰がどこを攻めるか決まった。

俺達一軍は秋月城、常光達二軍は立花山城、

元春達三軍は岩屋城となった。


なぜ筑前に戦力を集中してるかというと肥前の熊がこちらの指示を無視して筑前に攻めてきたからだ。ちなみに兵力は約三万、龍造寺軍全軍だ。


こうして各軍が分かれた。合流地点は豊後の角牟礼城とした。


一方その頃

龍造寺軍


鍋島直茂


「殿、尼子は筑後を攻めろと言っていましたがよろしいのですか?」


直茂は尼子の指示を無視して筑前を攻めることを決めた隆信に言ったが


「どこを攻めるかなど俺らの勝手だ!命令なんか聞くか!」


そう言って軍を進める。今福岡城を攻めているが恐らく、もうじき落ちるだろう。朝敵になったこと、元々キリシタンを嫌っている者が多いのが原因だ。


数日して福岡城は落ちた。城兵は殿の命で全員首を刎ねられた。助命を進言したが聞き入れられず逆に謹慎を言いつけられた。


次は岩屋城を攻めるのであろうな。


(尼子と事を構えなければいいが...)

直茂はそう思いながら肥前に戻るのであった。


皆様のお陰で無事に百話いくことが出来ました

どうか今後もよろしくお願い致します

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― 新着の感想 ―
[良い点] 楽しく読ませて頂きました。 [気になる点] 「福岡城」がでてきますが史実ではまだ作られていないですね。 [一言] 新作の方(村上)も読んでいますが、どちらも主人公の思い通りに行かず、予想の…
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