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記憶喪失勇者の快適生活  作者: 太祥太
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プロローグ

初投稿。その為、お読みになりにくい部分も多々あると思いますのでどうか温かい目でご覧ください。


※追記 調べた結果、ジョエルが女性名だと知った為、変更致します。お詫び申し上げます。

ジョエル→ドミニク


とある世界のとある国、名をライアエル王国と言うその国の王都、アルノスにて、ある目的からパレードが行われていた。

年は6,7歳といったところだろうか、子供が数人、大通りに向かって走っていた。「おい、早くしろよな」「ハァハァ、待ってよー」「急ごう、早くしないと『勇者様』がいっちゃうよ」

子供達が王宮へと続く大通りに着くと、大勢の住民が集まっていた。「人が多くて何も見えない」「すいませーん、通して下さい」人々をかき分け、何とか外に首だけ出し、見回すと、道の中心を鎧を身に付け、馬に乗った人々が行進する姿が見えた。その中でも一際目を引く存在があった。その人間は周囲より一回り豪華な装備を身に付け、年は集団の中でも若く、20歳前後の金髪碧眼の整った顔立ちの男だった。「あっ、あの方は」「うん、あの人は…『勇者様』、アルン・カティナ様だ」「勇者様ー」「もしかして勇者様の周りの人って」「ああ、あのドーナンの町を襲っていた凶悪なドラコンを勇者様と共に討伐なさった『聖女様』方だ。」

周囲の人々も集団を歓迎していた。大通りは王都史上類をみない程の熱狂に包まれていた。

その中で、一人の子供が躓き人々の波に押し潰されそうになった。その時、勇者と呼ばれた青年が馬から飛び下り、躓いた子供の方へ向かった。子供の周りの人々は青年が向かって来ることに驚き、下がったために子供だけが取り残された。青年はひざまずき手を差し出した。「大丈夫かい?」子供は驚き過ぎて話せないようでただ頷くのみだった。青年は微笑み、子供を立たせ、「少しの間、じっとしててね。」と言い、擦れたのか赤くなっていた子供の膝に手を翳した。するとどうだろうか。青年の手に光が集まったかと思うとその光は、子供の膝に移り、瞬く間に消えた。「どうだい?」青年が手を外すと、赤くなっていた膝が元の血色の良い肌に戻っていた。子供は自分の膝をじっと見つめていたが、何が起こったのか理解したようで、慌てて「あ、ありがとうございます。勇者様!」と礼を言った。青年は笑って手を振り、自身の馬に戻り、止まっていた一行はそのまま去っていった。

それまで静まり返っていた人々は蜂の巣をつついたかのようにワッと騒ぎだした。「あの光って」「ああ、あれは勇者様の聖魔術だ」「坊主、勇者様に怪我を治してもらったなんて一生の思い出だな」「う、羨ましい」「勇者様ってカッコ良いわね」「勇者様万歳」「騎士様万歳」「聖女様万歳」「魔導士様万歳」「皇女様万歳」「王国万歳」「陛下万歳」――――――――――――――――

勇者一行の姿が見えなくなっても、喧騒はなかなかおさまらないようだった。


王宮に着いた勇者らは国王に謁見することとなった。ライアエル王国の現国王、ドミニク・ディオ・ライアエルは中年の男性でその容姿を表すのならばまさしくカエル顔の豚か牛といったところだった。謁見の間にて下を向きひざまずく一同に向かって、ドミニクはそのたるみきった喉からしゃがれた声を発した。「面を上げよ。誠に大義であった、勇者たちよ。よもやここまで早くかのレッドドラコンを討伐するとは想像もつかなかった。」その言葉を聞き、勇者が返答した。「恐れ多くも有り難き御言葉を賜り感謝申し上げます。」

ドミニクは続けた。「しかし勇者殿よ、我が国の脅威はまだある。」「はい、奴ら……魔王軍ですね。」「ああ、そうだ。奴等は我が国の民らの命と生活を奪っている。そこで魔王討伐作戦を決行しようと考えている。レッドドラコン討伐後で休む暇もないと思うが協力してくれるだろうか。」「いよいよですか。微力ながら協力致します。」「感謝する、勇者たちよ。では、休息をとってくれ。あとは勇者殿、個別に話があるのだが残ってくれないだろうか。」「はい。了解致します。」「そうしてくれると助かる。おい、誰か聖女様方を部屋にまで案内してくれ」


他の者が退室した後、おもむろに国王が話し出した。「勇者殿、

頼んでいた件についてその後、どうなっている」

「はい、魔王どもの領地に程近いいくつかの町では他の者に気付かれず、火種をまくことができました。」「おや勇者殿、それは無論魔王どもの仕業であろうな」「はい、おっしゃる通りです。皆も魔王の非道な行いに対して憤っておりました。」

「うむ、上出来だ。奴らはたかが一獣どものくせに我々人間にたてついておる。だから思い知らせてやらねばな。」「そのためのこの度の作戦でしょう。準備は整っております。」

「そうだな。ああそういえば勇者殿、亜人の雌を捕らえたのだが尋問に協力してくれるか」「亜人、ですか。種族は何でしょうか?」「兎人だ。」

勇者はそれを聞き、その端正な顔を歪め、下卑た笑みを浮かべた。

乱文失礼しました。ここまでご覧くださったことに感謝致します。

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