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鑑定使いの冒険者  作者: 空野進
第八章、魔族との戦い
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真エビナフダンジョン、第二階層

 初の魔物戦、それなのに圧勝出来たことを喜ぶニコル。ただ、いつまでもとどまっているわけにもいかない。



「さぁ、次の階に行くぞ」



 皆を促して俺たちは下の階に降りていく。




 エビナフダンジョン、二階層——やはり一階層と同じ内装のようだ。

 そして、問題の魔物たち……やはり前の時より強化されているようだ。



『エルダートレント、レベル18』

【土魔法、レベル8】

【怪力】

【力が強い、レベル11】

【火に弱い、レベル9】



 火に弱いのは変わらないようだが、まずその大きさ……普通のトレントの倍近くある。

 しかも体が大きいくせに動きはトレントより早く、【詳細鑑定】にも弱点として記載されていない。


 しかもこのトレント、魔法も使えるようだ。

 気をつけないと……。


 そう思った時にはすでに手遅れだったようで、いつの間にか俺たちに向けてエルダートレントが土魔法を放ってきた。

 まっすぐ飛んでくる岩の塊——。



「危ない!」



 そんな俺たちを守るようにニコルが前に立ち、腕をクロスさせてそれを防ぐ。

 鈍い音を鳴らし、ニコルに当たった岩の塊は細かく砕け散る。



「ニコル、大丈夫か?」



 岩の魔法が直撃したんだ。さすがに俺は心配になって聞いてみる。しかし、ニコルは俺たちの方へと向くとピースをして無事を知らせてくれる。


 何度も何度も自己強化魔法をかけたニコルはレベル【8】の魔法すら通さないのか……。




 ニコルに攻撃を防いでもらい、シャルの魔法で倒していく。

 二人は忙しそうに動いているが、俺やミーナ、ニャーは何もすることがなく暇にしていた。



「私たちは何かすることないの!?」



 五体目のエルダートレントをシャルが倒した時、ミーナの我慢が限界をきたようだ。

 俺は戦えなくても平気だが、元々この二人は好戦的だからなぁ。

 でも、この魔物相手だと中々戦う方法がないんだよな。


 まぁ試していないものをいっても納得してくれないだろうし……。



「わかった……、次は二人にやってもらおうか」

「そうこなくっちゃ」



 嬉しそうに指を鳴らすミーナ。

 さて、どう戦うのがいいだろうか?

 俺は頭の中でミーナとニャーの戦い方を考える。




 そして、しばらく歩いた先で見つけたのは今まで見たものより更に大きなトレントだった。



『ジャイアントトレント、レベル25』

【怪力】

【動きが遅い、レベル9】

【力が強い、レベル20】

【火に弱い、レベル9】



 出た、レベル【20】。俺が今まで見たことのある最高クラスのレベルだ。

 もちろん一撃を受けると俺なんか一瞬で吹き飛ぶだろう。


 幸い動きが遅いのでその間に逃げようと――。



「ニャー、いくわよ!」

「当然にゃ!」



 俺がなにかを言う前に二人はジャイアントトレント目掛けて飛び出していった。

 あの馬鹿! どう見ても今までの魔物じゃないだろ!

 と心で悪態をつきながらなんとかあいつを倒す方法を考える。

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