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鑑定使いの冒険者  作者: 空野進
第六章、エビナフダンジョン
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エビナフダンジョン第二、三階層

 エビナフダンジョンの一階層は相変わらずほとんど魔物はいない。代わりに実を求めてる人たちがたくさんいる。

 そのおかげで魔物に会わずに二階層へと行けるのだからそれはありがたかった。


 エビナフダンジョン、二階層——一階層と同じように広い空間に出てきた。ここでも実を探しているのだろう、ちらほらと周囲を調べている冒険者の人を見かける。


 ただ、絶対数は一階層より少なくそのせいか、魔物の姿も少しだけ見える。


 闊歩する魔物は木材に手と足がついた魔物、トレントだ。

 体長が二メートルほどあり、その大きな体を生かして攻撃してくるようだ。


 ちょうどトレントと戦っている別の冒険者がいたので、どういった戦い方をすればいいのか、研究させてもらった。


 基本動きは遅いみたいなので、しっかりと相手の動きを見れば俺でも避けられそうだ。

 ただ、破壊力は抜群で攻撃後に地面が少し抉れている。


 きっちりと避けないとまずいな。


 そして、一番の弱点は木の魔物ということで火の魔法みたいだ。


 シャルの魔法を見慣れてしまった俺からすると相当弱い火の魔法だったが、それでもあっさりと倒せるようだった。


 その途中、【詳細鑑定】も試しておいた。



『トレント、レベル13』

【怪力】

【力が強い、レベル3】

【動きが遅い、レベル5】

【火に弱い、レベル9】



 レベルは高いがそれほど強そうには見えない。

 冒険者の人もあっさりと倒したあと、何食わぬ顔で再び周囲の捜索を始めた。


 途中何度かトレントと戦う羽目になったが、火に弱い魔物だけあって、俺たちが何もしなくても、シャルに一番弱い魔法を使ってもらっただけで簡単に倒せた。


 むしろ一度俺も切り掛かってみたが、その体は意外と硬く剣をはじき返されてしまった。


 その隙を突くようにトレントが腕を振り下ろしてきたが、その攻撃が届く前に待機していたシャルの極小の火の玉が当たり、トレントは燃え尽きて魔石へと変わっていた。


 それからはトレントの相手はシャルに任せていた。

 あまり多量に魔法を使うのは心配だが、最小限まで威力を抑えているおかげであまり精神力を使わないらしい。


 シャルはグッと手を握り、まだまだ使えるとアピールしてきていた。




 そして、何の問題もなく階段を発見し、次の階層へと降りていった。


 エビナフダンジョン、三階層——ここに生息しているのはパラライズスネーク。その牙には相手をしびれさせる毒を持つという蛇の魔物だった。


 この階まで降りてくると冒険者の数が一気に減っていた。

 おかげでエビナフの実がなっているのを何度も見かけることができた。


 そして、この階層まで降りてきてようやくレベルが【6】の冒険者を発見する。


 ただし、パラライズスネークにやられたようで体を痺れさせ、今にもパラライズスネークに食べられそうになっていた。

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