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鑑定使いの冒険者  作者: 空野進
第六章、エビナフダンジョン
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実の調査

 宿へと戻ってきた俺たち。

 その手元には沢山のエビナフの実があった。

 何かしらの条件があるもののこれを食べるとスキルを得ることが出来る。そう考えるとわくわくが止まらなかった。


 ただ初めは【詳細鑑定】を使い、その実自身を調べてみる。



『メルカリの実』

【火魔法、レベル1】



 これは火の魔法を覚えられるってことだろうか?

 と思ってると俺が【詳細鑑定】した実をミーナが食べてしまった。



「んー、ちょっと酸っぱくて、あまり美味しいとは言えないわね。まぁ食べれないほどではないけどね」



 口をモゴモゴ動かしながらミーナが言う。

 その言葉を聞いて、ニャーも近くにある実を手に取って食べる。


 ニャーは美味しそうに食べていた。


 あっ……と思いつつ、せっかくなのでスキルが増えていないか【詳細鑑定】を使ってみる。



【白色冒険者証、レベル5】

【風魔法、レベル0(宝玉)】

【強化魔法、レベル3】

【妨害魔法、レベル3】



 何も増えていないな。

 普通に食べるだけではダメなのだろうか?


 そう思いニャーのほうも調べる。


【白色冒険者証、レベル5】

【短剣術、レベル3】

【瞬間加速、レベル1】

【運の良さ、レベル1】

【気配察知、レベル4】

【隠密、レベル0】



 ニャーには新しいスキルが出ていたが、【隠密】スキルだとこれまでの経験から得た可能性があるから本当にエビナフの実の効果なのかわからなかった。


 いや、レベル【0】ってことはやはりエビナフの実で得たのだろう。


 もしかするとこういった実で得たか実力で得たかわからないようなものを得ることができるのかも。


 そう考えた俺は俺たちが得てもおかしくないような実を探し出す。


 まずミーナには【精神力回復】のスキル、シャルには【水魔法】のスキル。これは以前こっそりとミハエルに教えてもらおうとしていたのを見ていたので、もしかしたらと思って選んだ。


 そして、期待しながら【詳細鑑定】するとミーナは取れなかったが、シャルの方は【水魔法】のスキルを得ることができた。


 関係があっても絶対取れるわけではなく、確率でとれるのかもしれない。


 俺用には【剣術】スキルの実を、ニャーには……移動系スキルなら何でもいけそうなので、適当に渡しておく。


 そしてかじってみると意外と甘い果物のような味だった。


 ミーナが言っていたように少し酸っぱい気もするが、それは気にならない程度だ。


 むしろこれが気になるミーナに驚きだ。




 まずはニャーのスキルを【詳細鑑定】で見るが増えていなかった。

 そして、次に俺自身のスキルを見ようとして……その前に大きく息を吸って、緊張する気持ちを抑えようとする。


 目を閉じ、早くなった心臓の鼓動を聞きながら、もしかしたら俺に戦闘スキルがつくかもという期待に胸を膨らませる。


 そして、閉じた目を開くと俺自身を【詳細鑑定】する。



【白色冒険者証、レベル5】

【詳細鑑定】



そして、鑑定結果を見て何度目かの絶望を味わうことになった。

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