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鑑定使いの冒険者  作者: 空野進
第十一話 ミッドランド王国
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ダンジョン

 なんとか俺は襲いかかってくる住人から逃げ出すことが出来た。

 ただ、ブライドはそのまま住人達に襲われている……。


 本当は今すぐに助けに行きたいのだが、まずは今回の事件の親玉、凶化の持ち主を探すところから始めないと行けない。


 とりあえずまずはニャーとシャルに合流する必要があるな……。


 早速宿の方へとかけていく。

 すると二人は簡単に見つけることが出来た。


 念のために二人にも鑑定を行ったがまだ凶化になっている様子はない。



「ハクさん、どうしたのですか?」



 シャルが驚いた表情を見せる。

 ただ、ニャーはぼんやりと食べ物を眺めている。



「いや、ブライドと二人でいたらこの町の住人達に襲われたんだ。ブライドの機転でなんとか俺だけは助かったが――」



 すぐに助けに行かないとブライドも凶化になってしまう。



「わかりました。すぐにブライドさんを助けに行きましょう!」



 シャルがグッと杖を握りしめる。

 それを確認した後、俺はブライドからもらったネックレスをギュッと握りしめる。


 するとまっすぐ町の外へその光が続いていった。



 光の道をそのまま進んでくると隠されたダンジョンを発見する。

 光はそのままダンジョンの中へ続いているようだった。


「このダンジョン……か。入るしかないな」


 覚悟を決めると俺たちはダンジョンの中に入っていく。


 一階層にたどり着くとそこには真っ白の綺麗な砂浜と海が広がっていた。


「えっと……、ここはダンジョン……だよな?」


 少し不安になりながら他の皆に聞いてみる。


「間違いない……はずですよ?」


 シャルも半信半疑ながらも言ってくる。

 そうだよね、確かに俺達はダンジョンの入り口を通ってきたわけだし。


「それよりも魔物が来たのにゃ」


 ニャーが声を荒げると同時に地面から蛇のような魔物が現れる。このキャラは……。


「ワームなのにゃ!」


 ニャーがその魔物名を言ってくる。



【名前】 ワーム 【種別】 魔物 【レベル】 1 【所持スキル】 《鈍感、レベル1》 《地中移動、レベル2》

【詳細】 地中を移動する芋虫。獲物を発見すると地中から出てきて襲いかかる。



 やはりレベル1だけあってスキルも弱めのワームだが、それでも地面を移動してくる彼らはやっかいな存在でもあった。

 ただ、そんなワームを気にした様子もなく、ニャーがその首を一閃の元、切り落としていた。


「このくらいならニャーだけで問題なさそうだにゃ」


 確かに素早いニャーならワームに簡単に対応してくれそうだ。とくに今回はどれだけ深い階層まで潜らないといけないか判らない。それなら魔法は使わないに越したことはないもんね。魔力がなくなるわけだし。

 慣れてくればワーム自体には苦戦はしないのだが、この砂浜である足元は厄介極まりなかった。

 足を取られ、動きが遅くなるだけではなく、足に疲労感を貯めていっていた。

 そして、下の階層へたどり着く頃には俺たちは少し息が上がってしまっていた。


「でも、これで普通の階層へ……たどり着くよね」


 階段を下りながら期待しつつ二階層へたどり着く。そこで見たものは……再び同じような砂浜であった。


「うそ……、まさかこの階層がずっと続くの……」


 俺は絶望にも似た気持ちにかられる事となった。


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