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鑑定使いの冒険者  作者: 空野進
第十章、孤児院改善
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新しいダンジョン

それから数日のんびりと移動をしてようやく俺たちは新しいダンジョンへとたどり着いた。



「ここが新しいダンジョンですか……」



孤児院のダンジョンみたいに不思議な見た目をしていない至って普通のダンジョン……。

崖の切れ目から入っていくそれを見てニコルは感嘆の声をあげていた。

よく考えるとニコルは変わったダンジョンしか入ったことがないだろうからおかしくはない。



「まぁ浅い階層は危険がないだろうからラインになるべく戦ってもらうからね。みんなもラインのフォローをよろしくね」

「はいっ!」



気持ちの良い返事が聞こえてきたことを確認すると俺たちはダンジョンへと入っていく。



ミッドライドのダンジョン、地下一階層。

ここは本当にダンジョンのお手本のような見た目をしていた。


まるで洞窟を潜っているような少し細い土の通路を俺たちは進んでいた。

たまに少し開けたところがあるが基本日の光が入ってこないので薄暗い。

それでも前が見えるのは壁に生えた草のおかげだった。



【発光 レベル1】



俺が調べたところ、この草はスキルを持っていることだった。

こんな草でもスキルがあるなんて……。

そんなことを考えながら進んでいるとこの階層の魔物を発見した。



『ライボルトウルフ、レベル1』

【帯電 レベル1】

【咆哮 レベル1】



スキル自体はそれほどレベルが高くない。しかし、やっかいそうなスキル名が並んでいた。



「ライン、一応任せるけど、無理はしたらダメだぞ?」

「あぁ、わかってるさ」



ラインは嬉しそうにライボルトウルフへ目掛けて駆けだしていった。



「くらえ! 闇の弾丸(ダークショット)!!」



ラインが手を突き出してライボルトウルフ目掛けて牽制がてら魔法を放つ。

当たらなくて良いと思ってはなったそれは運良くライボルトウルフに当たり、一瞬怯ませることに成功していた。

その間にラインはライボルトウルフに近付き、持っていた剣を振り下ろした。


そのまま飲み込まれるようにライボルトウルフの体へと入っていく。

しかし、途中でその進みが止まる。


ライボルトウルフに剣を残したままラインは手を離し、いったん距離を空ける。

そして、自身の手を少し見た後に開いて閉じてを繰り返していた。


あれが帯電の能力か……。


おそらく触れた物に電流を流す能力なのだろう。

今のラインを見たところそれほど強い電気が流れているようではないみたいだし、対処さえ誤らなければ問題はなさそうだな。


一応俺はシャルに目配らせを送る。

それを見た彼女は杖を構えて準備だけしてくれた。


ここまでしておけば仮にラインがやられそうになっても問題ないだろう。

後は彼がどう動くか……。


新作始めました。よろしければ下記リンクにてお願いします。


タイトル

『大賢者は休みたい ~最強の賢者は転生しても頼られる~』

あらすじ

『最強の大賢者マグナスはたくさんの依頼に追われ、慌ただしい毎日を過ごしていた。


休みも取れず心身ともに疲れ果て、そのまま倒れるように眠りにつく。するとそこは自分の知らない場所だった。


つまり誰も自分ことを知らないこの世界……。


「よし、この世界ならゆったりと過ごせそうだ!」


それでも彼の力に気づき、取り入ろうとする人々は現れる。

しかしマグナスはそれらを躱し、全力でぐうたら生活を送ろうと決意する――。』

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