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鑑定使いの冒険者  作者: 空野進
第十章、孤児院改善
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孤児院ダンジョン、地下二階

 相手がわかってしまったらもう怖くないようで、ミーナはズンズンと先に歩いていく。

 ただ、メイジゴーストの姿なき声が聞こえるとビクッと驚いて俺の後ろに隠れるのは相変わらずだった。


 それでももう逃げ出すことはなく、地下二階層にたどり着いた。




 地下二階層も雰囲気は変わらず、見た目は孤児院を歩いているようだった。

 この階にいる魔物はメイジゴーストのように姿が見えない魔物ではないようだ。


 目の前に現れたゾンビに対し、姿が見えて怖くないのかまるで鬱憤を晴らすかのように、ミーナは杖で思いっきり叩いていた。


 ゾンビのレベルが【2】ということもあり、あまり強くないのでミーナでも倒すことが出来ている。


 ゾンビは怖くないのか?


 虚ろな眼孔、腐って爛れた肉、鼻を突き刺す臭い。

 どれを取っても先ほど目に見えなかったメイジゴーストよりも近づきがたいのだが……。


 しかし、ミーナはそんなこと気にしていないようだ。

 というより、ヤケになっているのか?

 ミーナの目がなんだか怖い。「あははは」と笑う声は思わず身震いしそうになるほど、不気味でどちらが魔物なのかわからなくなってくる。



「ミーナさん……、なんだか不気味です」



 シャルが少し怯えている。


 するとついにゾンビたちが逃げ出すようになっていた。



「あははは、待て待て」



 逃げ足も遅いゾンビを追う必要もないのにミーナは追っていった。

 俺は苦笑しながらゆっくりとその後を追っていく。



「魔石、大漁にゃ」



 そして、ニャーは相変わらず嬉しそうに魔石をかき集めていた。するとあっさりと下に降りる階段を発見する。

 でも地下一階層のシャルやミーナを探していた時とは違い、この階層はまだあまり調べられていない。


 一応目的が孤児院の子供たちを見つけ出すことだからもう少し探してみるか。


 出てくるゾンビはミーナに任せ、俺たちは少し開けた部屋を調べる。


 中々見つからない……。この階層にもいないのかな……。


 少し諦めかけ、階段を降りようとしたその時、まだ探していなかった一室でおそらく孤児院の子どもだと思われる少年を発見する。


 光の灯っていない虚ろな瞳をしている。



「大丈夫か!?」



 声をかけるが反応がない。

 もしかしてと思って俺は【詳細鑑定】を試みる。



【操魔の虜】

【剣術、レベル1】

【水魔法、レベル1】



 何も変わっていない。いや、スキルの順番が微妙に変わってるのは何か理由があるのか?

 不思議に思ったが、とにかく今は助けることを考えよう。


 俺は少年をおぶるとこの階層は一通り捜索したので次の階層へと行く。


3万ポイント突破しました!

ここまで来られたのもひとえに皆様のおかげです。ありがとうございます。

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