表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/175

コネ。

駿くんと真吾くんは、パパになった。

なんと彩ちゃんと紀香ちゃんは、同じ日に出産した。しかも、同じ病院である。


私とリョウタと恭ちゃんは、赤ちゃんを見に行った。

「可愛いー」

恭ちゃんは、赤ちゃんを見て、喜んでいた。

恭ちゃん、弟か、妹が欲しくなるのだろうか。

帰り道、恭ちゃんに、聞いた。

「恭ちゃんも赤ちゃんほしい?」

「ううん。いらない。赤ちゃん、産まれたら、赤ちゃん可愛いから、ママがボクより、赤ちゃんを好きになってしまうもん」

恭ちゃんは、心配してた。

「大丈夫だよ。ママは、恭ちゃんが一番だから」

ごめんね。妹か弟を産んであげれなくて。



『あのレコード会社、話を聞いたら、アイドルバンドで、売り出したいみたいで、曲は、自作じゃなくて、売れる曲をかける作曲家に依頼するみたいだ。だから、オレらのバンドが気に入った訳でもないから断ったよ』

ルキアくんから、LINEがきた。

ルキアくん可愛いから、見た目で、決めたのだろう。

バンドの音楽性を無視して、売り出すのは珍しくない。

『でも、全く違う音楽性で売り出されるなら、迷うよね。売れたら、自分達の音楽ができるという場合もあるけど。それは、いつになるか分からないし約束されたことじゃないしね。』

私は、返信した。


「さっきから、誰とメールしてんだよ」

リョウタが、私がメールしてたのが気になったらしい。

「ルキアくんと、バンドの話」

「ルキアくん?!見せろよ。」

リョウタが、ルキアくんとのやりとりを見たいらしく、リョウタに見せた。

「ふーん。いちいち京子に、相談してるんだ」

リョウタは、気に入らないらしい。

私とルキアくん、いったい何歳、年が離れてると思ってるのよ。17歳差よ。やばいでしょう。弟というより、息子みたいな年齢差だよ。気にするリョウタが、へん。

確かに、可愛いから、つい話を聞いてあげたくなるけど。


tracks Japanの江口さんから、連絡があった。

アーティスト部門担当の後輩を連れていきたいと。

話を聞くと、私に東京に来てもらうのは、申し訳ないので、相談なので、江口さん達が出向くというのである。


水曜日に私の家に来てもらった。

客間で、話を聞いた。

江口さんの後輩で、アーティスト部門の秋元さん。36歳。

「先生、良いバンドいませんか」

バンドを売り出したいみたいである。

「20年前、先生に紹介されたspeck crewは、今も安定したバンドで活動続けてます。ですから、秋元にメジャーになれる実力を持ってるバンドを紹介してもらえないですか」

江口さんは、言った。


タイアップつけて一曲だけ売れるアーティストはいるが、長続きしない。ライブに定評があり息の長いバンドをメジャーテビューさせたいということらしい。


「東京のバンドで、いることはいますが、彼らの音楽を壊したくないので、インディーズのままがいいのか、正直わかりません。」

私は言った。


「じゃあ、そのバンドのライブを見てからにします。それで、彼らの音楽のままで契約するか決めます」



東京で、Terezishonのワンマンライブが行われた。

根強いルキアファンが沢山いて、ライブは超満員だった。


ライブ後。

「私、tracks Japanの秋元と申します。今日、君たちのライブ見させてもらいました。メジャーになりませんか」


ルキアくんと、メンバーは、大手のtracks Japanからの話で、驚いた。

「なんで、オレらに?」

ルキアくんは聞いた。


「先生が、お薦めのバンドなのでライブ見にきました。君たちの音楽でメジャーにします」

秋元さんは言った。


「先生って?」



「京子先生です」



あー。そこは、言わないで欲しい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ