ルキアロス。
YouTubeに、ルキアくんの新しいバンドのMVがアップした。
画面から、ルキアくんの表現力の広さが伝わる。
ルキアくん、頑張ってるんだね。なんだか、ルキアくんのライブが見たくなった。
「あー。ルキアくんがいなくなって、寂しい。あのルキアくんのサービス精神で癒されたい。ルキアくんに会いたい。」
休みの日に、ランチしてる時に、花江が言った。
私達は、すっかりルキアロスである。
こんなことリョウタに知られたら、ヤバイ。
でなくても、ルキアくんに見とれた私を見て、「どーせ。若い男の方がいんだろ」と、ネチネチと、嫌味を言っていたのである。
「ルキアの新バンド。すごい話題らしい。visionTXのファンの子達も喜んで、早くライブやってほしいと言ってるらしい」
駿くんが、バンドの練習のときに言った。
ルキアくんは、visionTXのとき、かなりルキアファンが多かったらしい。そうだろう。あの可愛い顔では、人気あるだろう。
「ルキア、ボーカリストとしては、かなりの才能があるのに、女に入れ込むと、見えなくなるかならな。visionTXの時も、女のところにいて、バンドの練習に来ないときが何回もあった」
カンジくんが言った。
あー。それではね。ルキアくんは、バンドが一番ではないのだろうか。なんか、それで、解散してしまうのは、もったいない。
「なんかさ。京子と、花江さん。ルキアロスみたいでさ、ルキアくん居なくなって寂しいみたいで、ちょっとムカつくんだけど」
リョウタが、駿くんと、カンジくんに言った。
あっ。気づかれないようにしてたが、バレてたか。確かに、花江も、店に来て、やたら、ため息ついてからな。
「ルキアは、ホストやってたから。女心をつかむのを分かってるだろうな。あの可愛い顔で、言われたら、ぐっとくるでしょう」
カンジくんが、仕方ないといった感じで言った。
ファミレスで、ランチしてた私と花江と、恭ちゃんと言えば、まだルキアくんの話をしていた。
「はー。かなりレベルの高いイケメンだったよね」
花江は、またため息をついた。
「見ろよ。オバサンが、イケメンと言って、ため息ついてるよ。気持ち悪いな」
向かいの席でランチしてたスーツを着たサラリーマン達が、私達の話を聞いてたらしく言った。
「うるさいわねっ。ブサイクだからって、ひがむなー。」
花江が、サラリーマンに向かっていい放った。
確かに、ひがむ男は、気持ちいいものではない。
花江は、かなりのルキアロスだ。この調子だと、寝込むかもしれない。どうにかしなければ。
夜に着信があった。
なんと、ルキアくんからだ。
「社長さん?オレらのバンド、ライブやりたいからさ。RSKと、対バン出来るように、なんとかしてよ」
ルキアくんは、新バンドのライブ1発目は、うちの地方都市に来てくれるらしい。
よーし。ルキアくんに、ライブやらせてあげようじゃない。
花江、楽しみにしててよ。
さっきのは、暗かったので、休みのうちに、ガンガン更新します。




