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発展



水曜日。

私は東京にいた。

tracks Japanで、打ち合わせのためである。


「先日、先生の地元に行ってきたんですよ」

江口さんが唐突に私に行った。


「視察で行ったので時間がなくて、先生に挨拶できなかったんですが」



なぜ私の地元に視察に来たのだろう。


「工場の跡地を見に江口に行かせんだよ」

社長が私に説明をしだした。



2年前に倒産した工場の跡地に、tracks Japanがライブハウスを建設予定をしているらしい。



「地方にも我が社のライブハウスと思ってね。東京にはあるdeepsのライブハウスを地方に一番最初に作るとしたら、どの県がいいかと話し合って、京子ちゃんのいる県がいいと思ったんだよ。バンドの先見の目が早い県だし。じゃあ、いっそのこと、京子ちゃんのいる市にしようかということになったわけ。ライブハウスだし、騒音の関係で、市の許可が下りるかが問題だけど、場所は住宅地から離れてるし、高層の建物ではないので、300〜500のキャパを予定してるから、大きいライブハウスではないし、大丈夫だと思うんだがね」



社長は、言った。




うちの市に、ライブハウスが出来る。

そうなれば、RSKも定期的にライブが出来る。

私は悪い話ではないと思った。



リョウタも喜ぶだろう。






『京子先生、東京に来てるなら、会えませんか。オレの母親が京子先生に会いたがってます』


松坂健人くんからメールが着た。



待ち合わせの店に行くと、個室に通された。


松坂健人くんと、そして松坂涼子さんがいた。



「挨拶が遅れて、すいません。息子達が、いつもお世話になってます。シンにも、いつも、京子先生とリョウタさんの話しは聞いてます」


松坂涼子さんは、笑顔で私に挨拶をした。



「こちらこそ、挨拶が遅れて申し訳ございません。笹原京子と申します。シンくんが所属をしているプロダクションの代表をしております」

私は、名刺を松坂涼子さんに渡した。




「20代の時、CMで流れてた京子先生のあのピアノ曲に、励まされました。まさか息子の映画の主題歌を京子先生がピアノを演奏して下さるなんて、夢のようです。今日、会えて嬉しいです」


食事をしながら松坂涼子さんは、私の曲が、どんなに好きだったかを嬉しそうに、ずっと話していた。





日曜日。



水曜日の休みは東京で仕事だったので、今日は恭ちゃんと一日一緒にいることにした。


リョウタは、スタジオでレコーディングです。



私は恭ちゃんと、ショッピングモールに行って買い物したり、食事したりして、デートを楽しんだ。



『恭ちゃんとデートなう』


リョウタに画像付きのメールを送った。


「ちぇっ。恭ばっか、京子とデートしてさ」


リョウタがメールを見て、すねていた。


「リョウタくんは、除け者にされたのかー」


真吾くんが、リョウタをからかうように言った。


「また、京子からメールが着た。今度は動画だ。また、のろけかよ」




『パパー。浮気しないでねー』




私が恭ちゃんに言わせてる動画だった。


「リョウタくん、何、デレデレしてんの?」

動画を見て鼻を伸ばしてるリョウタを見て、真吾くんが言った。



リョウタから、メールの返信が着た。




『するわけねーだろ』

















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