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大人の余裕。



なんでオレらのバンドの打ち上げに、マサトさんが来るんだよっ。




リョウタは不機嫌だった。

打ち上げの席で、一応、平静を装ったみたいたが私には分かった。

もちろんメンバーとマネジャーの真吾くんも気づいてる様だった。



なんでマサトもくるかな。

シンくんの父親の健志さんと知り合いだったし、駿くんとカンジくんとも、東京での知り合いだったわけだし流れとしては打ち上げに参加してもおかしくはない。



「リョウタくん。いつもシンからメールで、リョウタくんのこと聞いてて1度会って見たかった。シンが、こんなに他人に懐くのは珍しいんだよ。」


健志さんは、優しい目でリョウタを見ながら言った。


「ありがとうございます。光栄です」

リョウタは畏まって言った。


「でも、どうしてマサトは社長の京子さんと知り合い?仕事で?人の奥さんを呼び捨てにするし」


健志さんは疑問に感じたのはいいが触れちゃいけない区域に入ってしまった。



「京子は同じ大学の後輩なんですよ。で、大学ん時の元カノ。一年くらい付き合ったから、だから呼び捨てです」


マサトは悪びれなく言った。

マサトのヤツ。この宴の席で言うなんて嫌がらせに近い。



リョウタは不機嫌というより、哀しそうな顔になった。




「そうか。でも今のオッサンのマサト見ると、京子さんは、リョウタくんと結婚して良かったね。リョウタくんは若くてイケメンだし良い顔してる。それにリョウタくんのギターの音色が、いい音してる。魅きつける音をしてる。完璧とまで言わないけど可能性がある。京子さんは、本当に見る目があるんだね。マネージメントとしても結婚相手を選ぶにしても。バツイチのオレが言うのもおかしいけど、あはは」



そう言って健志さんは笑った。

健志さんは、リョウタの表情を見て悟したのか、大人だ。

自分から、マサトに聞いてしまった責任から、フォローしたのかも知れないが、リョウタのギターを褒めてくれて、マサトに対抗意識を持っているリョウタとしたら、ギターリストとして絶大なる支持がある健志さんに褒めてもらえれば悪い気しない。



「ありがとうございます」

リョウタは少し嬉しそうに笑った。


「リョウタくんのギターは、マサトを超えるから。」

健志さんは言った。




マサトを超える。この言葉はリョウタが欲しかった言葉だろう。




健志さんは、やはり大人の余裕がある。

ガツガツしてない。

年下相手に張り合うマサトとは違う。



ただ神のようなギターリストに褒められて、リョウタが調子に乗らないといいけど。




それからの打ち上げはリョウタの機嫌もよくなり、場が和み、ライブの反省もし盛り上がった。

シンくんも、久しぶりに父親と兄と一緒に居られて嬉しそうだった。




明け方、家に帰ってきてから、私はリョウタに言った。


「リョウタ。せっかくのライブだったのに、マサトが来て嫌な思いさせて、ごめんね」


リョウタは、振り返って私を見た。


「マサトと付き合った一年間のことは、もう記憶にないくらいリョウタとの生活が、私の体と気持ちに吸収しすぎてるの。だからリョウタ以外の人の男性と過ごした時は、私の記憶に、もう残ってないし、もう他の男性が入る余地がないの。リョウタ以外の男性が私の気持ちの中に入れるのは、恭ちゃんだけ」



リョウタは私を抱きしめながら言った。


「そっかー」



世界一好きな人の子供を産めて、世界一好きな男性が増えただけ。




それは、順位はつけられない。

リョウタと恭ちゃんは、私の中で世界一。












久しぶりの更新を一気にしました。

今まで、集中するために落ち着いて家でしか小説を書けないと思ってましたが、詩を電車や休憩時間に書いてたように、時間の合間に小説を書いてみたら、意外にも書けることが判明。


ネタが出て来たら、ぼちぼち合間に書きたいと思いますので、また宜しくお願いします。



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