バカ親子。
最近、幼稚園でチューが流行っているようである。
「恭ちゃん。先生のほっぺにチューして」
架純先生23歳。若くて可愛いので園児にも大人気の先生である。
「嫌だ。ボクは、ママだけにしかチューしない」
恭ちゃんは若くて可愛い架純先生のチューをキッパリ断った。
私は恭ちゃんにママ以外の人とチューしないでね。と言っておいたので恭ちゃんは、固くなに私との約束を守っている。
「恭ちゃんは、ほんとにママ一筋なのね」
「ママだー。ママー」
恭ちゃんは、私を見つけると手をふった。
「ママ、ボク、架純先生とチューしなかったよ。ママだけだもん」
「恭ちゃん、ママ嬉しい。じゃあママにチューして」
「うんっ」
「恭ちゃん、大好きだよ」
「ボクもママ大好きっ」
私と恭ちゃんは、後ろの座席でチュチュしてた。
「いい加減にしろっー。気が散って運転できないっ。親子で、いちゃいちゃして、このバカ親子がっー」
運転していたリョウタが切れだした。
「やあね。パパはママと恭ちゃんが仲良いから、焼きもち焼いてるのよ」
「パパ、焼きもちー」
私と恭ちゃんは、リョウタの怒りを気にせず、きゃきゃしてた。
リョウタは、バンドの練習に行くので私と恭ちゃんは、ショッピングモールで降りた。
ゲームセンターで、恭ちゃんとクレーンゲームしたりして二人で楽しんでた。
「うわー。残念。あのパワモンなかなかとれないね」
恭ちゃんが欲しがってたパワモンが、とれない。
難しい位置にある。私の技術じゃ無理だ。リョウタなら、簡単に取れるだろう。
「あっ。このお兄ちゃん、パパそっくりー」
恭ちゃんは隣のゲームをしてた高校生を見て言った。
確かに、その高校生はリョウタの髪型にそっくりだった。身長も同じくらいの175センチくらいだった。くっきり二重でイケメンである。まるでリョウタの高校生の時みたいで可愛い。
でも、こんだけ似せてると言うことはリョウタのファンなのだろうか。
「もしかしてリョウタさんの子供?そっくりだ」
その高校生は恭ちゃんを見て言った。
「ボク、パパそっくりー」
「可愛いー」
「ママー。お兄ちゃん、パパそっくりだよー」
恭ちゃんが私を呼んだ。
「こんにちは。本当だね。パパそっくりだね」
その高校生は 工業高校の制服だった。潤くんの後輩かもしれない。
「ママ?ということは、リョウタさんの事務所の社長さん?すげー。」
この高校生は、リョウタのファンみたいだ。
「RSK、新曲出さないんですか。早く聴きたいです」
こんなリョウタみたいな可愛い高校生に、教えてあげたいが。まだ情報解禁にならないから教えられない。
ドラマの主題歌になるかもしれないから、そこは勝手に言えないのである。
「ごめんね。まだ、はっきり決まってないの。もう、ちょっと待っててね」
「そうなんですか。楽しみにしてます」
氷川祥平くん。工業高校2年。軽音楽部でRSKのコピーしているらしい。
可愛い。可愛すぎる。恭ちゃんが高校生になったら、こういう感じなのだろうか。
「パワモンのクレーンゲームをやってたんですか」
祥平くんは、私達に聞いてきた。
「私、クレーンゲーム得意じゃなくて何回やっても、ダメで。あのパワモンが欲しいんだけど」
「オレ、やりますよ」
祥平くんは、クレーンゲームに、慣れてたようで、あっさり、一回で欲しかったパワモンを取ってくれた。
「はい」
祥平くんは、恭ちゃんにパワモンを渡した。
「お兄ちゃん、ありがとうっ」
「ありがとう」
私も祥平くんに、お礼を言った。
「あっ。良かったら、これあげる。ピザの無料券。良かったら食べに来てね」
私は、お店のピザの無料券を祥平くんに渡した。
「ありがとうございます。今度、食べに行きます」
こうして、私達は祥平くんと別れた。
リョウタの高校生みたいで可愛いかったな。ぜび店に食べに来てほしい。
リョウタがバンドの練習から帰ってきた。
「パパー。パワモン、パパそっくりのお兄ちゃんに取ってもらった」
恭ちゃんが嬉しそうにリョウタに言った。
「オレ、そっくり?」
「リョウタのファンのバンドやってる高校生の男の子だったの。リョウタの髪型とか似せてて。可愛かった」
「そうなんだ」
大学の後輩で、脚本家をしている伊野澤くんの出掛けるドラマの主題歌は、RSKの新曲に決まった。
また、忙しくなりそうだ。




