魔王様はお怒りの御様子です。
「リオ~ン!リオ~ン!」
返事がない・・・
「おいリオ~ン!何やってんだ~!魔王がお帰りだぞ~!!」
返事がない・・・
「おい!門番!アイツは何で出迎えに出て来んのだ?」
「さあ?私にわ解りかねます。」
「まぁ良い、見つけたら説教だ!門を開けい!」
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・
重たい扉がゆっくりと開き魔王は城の中へと入って行った
「クソ!リオンの奴あれ以来電話すら出やがらない・・・」
通路の先を横切るダーク・リヨンの姿が見える
「居た!!お~いリオ~ン!!帰ったぞ~!!!」
何も反応せず素通りするダーク・リヨン
ムカ!
物凄い勢いでダーク・リヨンを追い駆ける魔王
「アイツ絶対聴こえてる!シカトしやがって!!!」
ダーク・リヨンを見掛けた通路まで辿り着くが見失ってしまう
「何だよもう・・・」
取り敢えず自分の部屋へ戻る魔王
玉座に座り他の部下を呼ぶ
「コッツォ?」
数秒でコッツォが目の前に現れる
「お呼びでしょうか?魔王様」
「来るよね!うん、これ位の声でもフツー来るよね?魔王に呼ばれたんだもんね?」
「??はぁ??」
「うん、下がって良いよ~」
コッツォは首を傾げながら部屋から出て行った
「ダーク・リオ~ン!!」
・・・返事がない
「何なんだよ~リオンのヤツ~!!!」
閃いた顔の魔王
「ハハ~ン!アイツ説教を怖がってんな?」
「リオ~ン?説教しないから出ておいで~」
・・・返事がない
「リオ~ン!!!説教しないって言ってんだろ~!!!来いや~!!!!」
・・・返事がない
「もういい!アイツなんて知らん・・・ん?」
何かを思い出す魔王
「電話で何か言ってたな・・・アレ?何だっけ?・・・」
「名前?あっ!そうだそうだ!俺の名前はダーク・リヨンだー!的な」
ガチャ
「呼びました?」
ダーク・リヨンが扉から顔を出す
「・・・・・リオン?」
首を振るダーク・リヨン
「・・・・・リヨン?」
「はい、何でしょう」
「お前面倒くさいな・・・」
「説教なしでしたよね?」
「ああ、こっちへ来い」
「解りました!」
魔王の近くへ向かうダーク・リヨン
「但しこの件に関してだけな!『出ろよバ』と『クソ魔王』の件は説教させてもらう!」
パチン!
魔王の指を鳴らす合図で扉の鍵がかかる
「さあ、始めようか・・・説教の時間だ・・・」
本日は私が勇者達を待っています。