魔王様は真面目でおられます。
フフフ、フハハハハハ!!!
遂に超えたぞ!あ奴の悔しがる顔が目に浮かぶぞ!!!ハーッハッハッハ!!!
「魔王様?・・・ケータイのゲームのハイスコア更新ではしゃぐのはやめて下さい・・・」
「ム?ダーク・リオンか」
「しかし四天王リュシファードの102万5340点を超えたのだぞ!しかも10万点以上も突き放して!きっとアイツ俺の記録越えた時は陰でほくそ笑んでいたに違いない!アイツはそういう奴だ!絶対そうだ!」
「相変わらず大人げないですね魔王様・・・」
「え?相変わらずって何?いつも大人げないみたいじゃん?そんな事ないし!どこが?どこが大人げないの?アイツだっていい歳だよ?」
「・・・そうやって直ぐむきになる所ですよ」(小声)
「は?何!?」
「いえ、魔王様はオトナゲナクナイデス、リッパデス」
「そんな事よりさあお前って四天王じゃないし立ち位置は何なの?」
「魔王様何を今更!私は魔王様の側近、言うなれば右腕ですよ!」
「じゃあどのタイミングでお前勇者に立ちはだかるの?」
「うーん?魔王様がピンチになった時に『魔王様助太刀いたします!これ以上魔王様はやらせはせん!』みたいに登場してみせます!」
「何それカッコいい!却下!」
「えっ?何故ですか?何処が悪いのですか?魔王様を助けるのは右腕である私の役目では?」
「ダメでしょ?お前の方が目立つし俺カッコ悪く見える」
「じゃあ魔王様が倒された後とか・・・」
「それこそダメだろ!!お前が黒幕みたいになってんじゃん!!!尚更却下!!!」
「そんなあ・・・私にも目立たさせて下さいよぉ・・・じゃあ魔界への扉の前に立ちはだかるとか?」
「良いね良いね~それは有りだわ~人間界最後の中ボスね」
「それでもって倒された後に言うんですよ!『中々骨のある奴だな、良いだろう魔王討伐に手を貸そう!』って」
「!?」
「え~何で何で何で!?裏切んの!?マジ最低なんですけど~貴様右腕でしょ!!?」
「ん~まあそうなんですけどやっぱり見せ場的なものが最後まで欲しいかなって(ニコッ)」
満面の笑みを見せるダーク・リオン
「可愛い笑顔には騙されんぞ!」
「じゃあ・・・幾度も勇者の前に現れ死闘を繰り広げる何かは?」
「・・・ゲマ却下」
もう呆れたのか真顔で魔王様
「お前もう門番やれ」
今日も魔王様は勇者達を待っておられます。