ヴァン・ミラージュ 5
この作品に描かれている内容は、
如何なる実在する人物、組織への誹謗中傷を意図したものではなく。
現実世界のいかなる団体、個人を指し示すものではなく、
全て物語でありフィクションであり、実在の人物・団体、実際の事件とは一切
関係ありません。
「御主人様! 稽古の時間ですよ」
「ああ、そうだったな」私を呼びに来たのは我が騎士カトリーナ。カトリーナは、
栄えあるエクスプレシア王国騎士団の騎士だが私の弟子であるため時たま任務を抜け出して私のために
剣術の相手をしくるのだった。
「ではいきます」
「ああ、どこからでもこい」
「ふふふ」
「何を笑われる」
「いや、何も変わらんな」
「何がですか」
「相変わらず真面目だな」
「手を抜いてるとでもいいたいのですか」カトリーナがむきになる。
「いや、そういうわけではない」私は、華麗に最低限のちからだけでカトリーナの攻撃を交わしていく。
自分が教えた弟子攻撃は、全て見えていた。
「立派になったと言っているんだよ」私は、微笑む。
「……」カトーリーナは、顔を真っ赤にする。さっきまでの険しい表情が一瞬で崩れる。
「だが、弱点は変わらないな」それでまで防戦一方だったヴァンは、瞬時に攻撃にでる。剣先は、
カトリーナの首元につき尽きられる。
「ま、参りました」
「お忙しいところ稽古ありがとうございました」
「いや、いいだよ。私はもう引退の身時間ならいくらでもある。それよりももうこれはやめしないか」
「なぜです」
「もう、お前ももう子どもではない。昔剣の稽古をしていた時とは違うんだ。その色々と……な」
昔は、稽古終わりに幼いカトリーナを風呂に入れあげるのが習慣になっていた。しかし、もうあれから
時間がたった昔とは色々と違う。一緒に風呂に入るわけには。
「いけません! これも修行の一貫です」
「はぁ……そうか……じゃあ任せるよ」気の強いカトリーナが譲らないのはいつものことだった。
「ど、どうしたのですか!」ボロボロになって家に帰ってきた。ヴァンの見た目にドラゴン娘のフリジスが
ロリボイスで迎える。
「ん? なんともない。いやちょっと王国騎士団の騎士に剣術を教えていてな」
「いや、なんともないってボロボロじゃないですか」ゾンビ娘のリリィが小さく柔らかな手でヴァンの
体に着いたホコリを払いのける。
少し前に時間は遡る。
「お! カトリーナではないか!」街なかを徘徊していたヴァンは、突然面識のない女騎士に声をかける。
「あ? 誰だ おっさん?」ヴァンの目には、女騎士に見えていたが完全に賞金稼ぎの柄の悪い傭兵
女戦士だった。
「私のことを忘れたのか、師ヴァン・ミラージュのことを!」




