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デスゲーム  作者: 夜市
10/12

stage:9 動く甲冑

生存者:残り190名(95組)



ガシャン――


「ひっ――。」



ご忠告通り、部屋を出ると扉に鍵がかかったらしく、完全に中に入れなくなっていた。

由美は音に驚いて少し悲鳴を上げていたが、すぐに何事も無かったように俺の後ろについてくる。

そして、使ったことも無い武器を構え、後ろを注意深く見ていた。


廊下の造りは、部屋の造りと打って変わって中世の城のように思えた。

所々にある今にも動き出しそうな甲冑に、得体の知れない奇妙な絵。

それに、床には血のようなものがこびり付いている。


正直、気味が悪い。


そう感じながらも、俺と由美はゆっくり歩みを進める。



カシャ――



暫く歩いた頃、何かが動く音がした。


「今…何か聞こえなかったか」


「え?…別になにも。」


由美に聞いても、彼女は聞こえていないらしい。


気のせいか。


そう思ってまた進もうとしたが、


カシャ――


また、あの音が聞こえてきた。

しかも、今度は近くで。


「動くな。」


「え?」


「…誰かいる。」


俺は由美にそう伝えると、辺りを注意深く見渡した。


カタカタカタ……


すると、自分に一番近い甲冑が震えていた。

銃を構えながらゆっくり近付いてみると、甲冑の目のあたりからギラリと光る目が見えた。



「いたぞ!!銃を構えろ!!」


俺はそう言って、甲冑を蹴飛ばした。


ガシャンッ――ガラガラガラ―――


と甲冑が音を立てて倒れ、衝撃で甲冑の兜が外れる。


「ひぃっ―――」


中にいた者…いや、男が声を上げた。


「残念だったな、ゲームオーバー。」


そう言って俺は男の頭に銃を突きつける。


「まっ…待ってくれ!!」


「あ?」


「てっ手を組まないか?あんた達とだったら生き残れそうなきがする!!」


「なんだと?」


「俺…いい考えがあるんだ。」


とニヤリと笑うと、男はチラッとどこかを見た。


「ケイト!!危ない!!」









パァン――――










由美の叫び声と銃声が重なった。

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