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stage:0 夢に見た者
燃え盛る炎。
道に転がる死体。
そして、破滅へ向かう破壊音。
どれもが、私を恐怖に陥れる。
「お前は先に逃げろ!!早く!!」
裂けた道の向こうで、男は私を逃がそうと叫んでいて、
「でも、あなたはどうするの!?」
でも私は、そんな彼を見捨てる事も出来ず、
「俺は…残る。」
「え!?そんなの駄目!!早く捕まって!!」
どうにか助けようと必死だった。
「……。」
「早くっ!!」
「じゃあな。また、あとで会おう。」
けれど、彼は私を不安にさせまいと笑いながらそう言った。
でも、気付いてた。
あなたが死ぬ気なんだってこと。
「本当…あなたって嘘が下手ね?」
私は泣きながら崩れ落ちた。
そこでいつも映像は終わる。
目の前が真っ暗になった。