3 俺は雑草よりもしぶとく攻撃的だぜ!
この植物をなめてかかったら痛い目をみます。
遠くの方から人の声が聞こえる。
「ダ…ムさ…ん!先にい…ないで……さい!」
「遅…な!」
やっぱり、人の声だ!これは日本語かな?
俺、魔物なのに人の言葉分かるんだよな。
おーい、ここは危ない魔物が多いから、人間は引き返して家に帰んな
グシャ
何故か、いきなり踏まれた。
あぁ、クッソォ!痛いぞ!身体中が痛くて動かねぇ!
まったく、最近の若造は礼儀ってもんを知らんのか!
「邪魔な草だな!かぶれるし、足に巻き付いてくる草もあるから森は嫌なんだよ」
「ダルムさん、足に巻き付いてくる草は魔物なんで注意をしてくださいね!」
オレ、オマエコロス。
アヤマレヨ!セメテヒトコト。
あのスキルを使ういい機会かな。
攻撃スキルか良く分からないけどね。
草を揺らし、奏でる音色!
草の音色!
周りの草が揺れだし、心地の良い音楽が森に木霊する。
「何だ!?急に草が揺れだしたと思ったら音楽が鳴り出したぞ!」
「これは、魔物が近くに居ますね。こんなスキルを使うのは森の精霊辺りですかね」
違うけどね、ただの植物だから。
根っこから伝わる暖かい何か、力がみなぎるような。
体の痛みがなくなった!?
だけど、今度は疲労感がヤバイ。
MPが結構減ったぽいね。次はあのスキルを使うか。
「気味が悪いから早く行こうぜ!」
そうは問屋が卸さないよ?
痺れ粉!
「うがぁっ!?」
「ダルムさん!」
まだまだ、腐蝕苔!
「体が痺れて立てねぇ!それに、なんか足の辺りが崩れるようなーーっ!?」
そういって俺を踏んだ冒険者風の男は片膝をついて苦しそうに言う。
俺だって生きるのに命懸けなんだよ!元人間だったが今は植物、魔物なんだからさ。
「この植物系の魔物が攻撃をしているようです!私が倒します!」
「任せた…ぞ!」
俺に剣を向けたな?お前には何の恨みもないが攻撃してくるなら話は別だ。
「わわ!蔓が足に巻き付いて!あ、腕にも絡み付いて来て!」
女だからって、手は抜けないよ?殺らないと、殺られる世界だからね!
「い、いやー!」
顔に向けて腐蝕苔を使う。
みるみるうちに顔の皮膚等が剥がれていき、頭蓋骨が見えてきた。
「ベル!お前!」
腐蝕苔!
あれ?もう一回!
何も……起こらない?
「どうした!死ぬ前に言いたいことはないかって言いたいのか!」
いや違うけどね、スキルが使えないだけだから。おかしいな、MPまだ少しだけど、あるのに。
このままじゃ、まずいな。この子を吸収して栄養をもらわないと。
蔓よ伸びろ!
ズルズルと音をたてながら、俺の前まで持ってくる。
頂きます!
元人間だから、やっぱり人間を栄養とするのは気が引けるな
MPも少しだけど、回復したからサクッとやっちゃいますか。
俺は蔓を男の顔まで伸ばし、口に突っ込んだ。
「むごっ!?んごんご!?」
少し残酷だけど、体内で蔓の鞭を使う。
「ーー!?」
男は声にならない悲鳴をあげる。
そして口から血を垂らして死んだ。
まあ、こちらも同じく栄養になってもらうけどね。
根っこを男に向けてぶっさす。
何か変な感じだなー。
《レベルが2から8に上がりました》
《熟練度が一定に達しました。スキル『痺れ粉LV1』が『痺れ粉LV2』になりました》
《熟練度が一定に達しました。スキル『蔓の鞭LV2』が『蔓の鞭LV3』になりました》
《熟練度が一定に達しました。スキル『草の音色LV1』が『草の音色LV2』になりました》
《称号『人族殺し』を獲得しました》
《スキルポイントを獲得しました》
変な称号をつけるんじゃない!
スキルのレベルが上がってるし、順調!順調!
そういや、このスキルポイントってどう使うんだろうか。
スキルポイントを消費して新しいスキルを得たり、熟練度の足しにする感じか?
どうやるのかな、念じてみれば一覧みたいなのが出るかな?
おお、やっぱり出たな!色んなスキルがあるんだなぁー!
『鑑定』ってのもあるんだ!どれどれ、スキルポイントは……100かぁ!でも今スキルポイント300もあるからね。
少し高いけど、鑑定は役に立ちそうだしなぁー!
《スキル『鑑定』を獲得しました》
結局手に入れてしまった……鑑定さん役に立ってくれよ?
他には『転送魔法』スキルポイント5000って何?なめてんの?
あ!この『硬化』って結構良い感じじゃないかな?前みたいに踏まれたとしても少しはダメージを減らせるかもだし。
硬化を得るために必要なスキルポイントは70だなぁ。
《スキル『硬化』を獲得しました》
まあ、手に入れますけどね。蔓の鞭のレベルを上げておけば良かったかな?
ポタッ
冷た!
ポタッポタッ!
冷たいって!雨か?
何かヤバそうな黒い雲が空を覆いだした。
何かさっきより、気温下がったかな?少し寒いような?それにさっきまで上で鳴いていた鳥も急に鳴かなくなったし。
「グガァァァァァア!!!!」
え?え?
何これ、ヤバイ感じ?
あああ!!さっき『隠密』ってのあったのに何で取らなかったんだ俺ぇ!
もうこれ嫌な予感しかしないよ!?
「クルァァァァァアア!!!!」
何かまた違う鳴き声が聞こえたんですけどぉ!
「プァオォォォォォン!!!!」
次は像のような鳴き声が聞こえるぅーー!
「ガアルルルルルルル!!!!」
獣か?獣が唸っとるよ!?待て待て、この四匹ヤバイだろ。普通の魔物じゃないぞこれは!
凄い、空気が凍てつくような感じだ。
足音も近づいてきてるし、これもう死ぬんじゃね?いや、俺は意地でも生き残ってやるぞ!
------------
スモールプラント LV8
ステータス
HP:100/100(30up)
MP:85/85(20up)
SP:150/150(40up)
攻撃能力:60(25up)
防御能力:50(25up)
魔法能力:60(25up)
速度能力:50(25up)
抵抗能力:70(25up)
スキル
「蔓の鞭LV3(1up)」「草の音色LV2(1up)」「痺れ粉LV2(1up)」「腐蝕苔LV1」「鑑定LV1(new)」「硬化LV1(new)」
スキルポイント:130
称号「雑草魂」「人族殺し(new)」
------------