第8話「運命?」
炎の塊がカイナ達に向かって飛んで来た…!
嘘だろ…異世界の生活でも、もう終わってしまうのかよ…!
カイナは、心の中でそう考えた。現実世界の時の様につまらない終わり方をするのか…と。
いや…違う!俺はもうあの時の様な、平凡な奴じゃないんだ…!!今の俺は、魔法使いだ。あの時みたいに……!
カイナは、そう思うと呪文を唱え始めた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜……ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
すると、大きな雷が…!落ちなかった……と思った時の事だった。
「レクスチャーサンダーーーー!!!」
あの叔母さんが、魔法を唱えた。
ピュッ ボーーーーン!!!!
一筋の光が落ちた。その光は、炎の塊をゴミクズの様に粉クズになった。
必死逃げている内に、ある建物へ入って行った。
カイナと同じ年頃の他の子達は、疲れたのか、すぐ横になり寝むり始めた。
でも、カイナは寝むれなかった。そのような状況ではなかったからだ。
これが、異世界戦争……
カイナは、窓を覗きながら思った。
その時の事だった。無表情なロール先生が、カイナを呼んだ。
寝室から出て、別の部屋へ行った。
そのとき、ロール先生が言った。
「カイナ君。いや、こう呼ぶのは、やめたほうがいいでしょうか…覚えておりませんか?私の事を……王子」
ホェ…?
カイナは、その発言に理解できなかった。