第6話「第1次異世界戦争開始前」
ある日の魔法訓練の時、偉大な魔法を出したカイナは、ある事に気が付いた。
それは、違和感が無かった事だ。
いつもは、手がピリピリした。
俺が、今の魔法を出したのか?
いや、違う様な気がするぞ…全く違う人物が唱えたんじゃ無いか?
俺は、魔法を出そうという強い意志しか無かった。唱える呪文などは、適当にした。
カイナは思った。これは違う人物が唱えた呪文だという事を。
カイナがそんな事を思っていた夜、叔母さん達に抱っこされて、寝床に向かっている途中、ある光景を目にした。
それは、あの無表情な叔母さんが、何故かカイナが始めに手に持っていたあの"本"を読んでいたのだ。
………
普段は無表情な叔母さんが、深刻な顔をして、本を読んでいた。
最後の、破られているページを見てこんな事を呟いていた。
「これは、旧ガイアス人末裔のウォーリー族〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
最後は、よく聞き取る事が出来なかった。
何故なら、叔母さん達に抱えられていたので、身動きが取れず、どんどんあの無表情な叔母さんと離れて行ったからだ。
寝床に着き、ベッドに入ると隣にいる同級生が言った。彼の名は、ラーナ。
「カイナくん、すごいなーーー。あんなに強いまほうが出せるなんて。これだったら、たたかうときも活やくできるねー。」
「…?なーに?たたかうときって。」
カイナは、疑問に思ったから、聞いた。
「…?カイナくん、知らないの?ここに転生されたのは、いせかい戦争っていうものにさんかするためなんだよ。パパとママが言ってた。」
どういう事だろうか?これは、1歳児のからかいなのか?カイナは、そう思った。
その内カイナは、眠りについた。
……翌日、悪魔の出来事が始まろうとしていた。
「第1次異世界戦争」だ。