第4話「小さな魔法」
あれからしばらく経った。
俺は気がつくと、一歳になっていた。
魔法保育所にも住み慣れていた。
とりあえず、ここまでの出来事をお話しよう。
俺は、父と母がトラックに乗り、連れていかれた直後、家で戸惑っていた。
これからどうすれば、良いのか。
あの本が、そこにポンと置いてあったので手に取った時の事だった。
いきなり、周りが歪んだ空間となった。
身体が浮いて、何処かに向かっているようだった………
そして、気がつくと俺は、知らない建物の中にある部屋に居た。
そこが、"ラギアス魔法保育所"だった。
「この子は、転生が無事完了しました。」
近くにいる叔母さんが、無表情で言った。
「あら、この子は、泣かないね〜!偉い子だよ。」
その隣に居る叔母さんが、関心したような感じで言った。
俺は、周りをよく見た。
そして、気づいた事が幾つかある。
まずは、周りに居る人は叔母さん6人、同じくらいの背の子供達25人程いた。
そして、色々なみた事が無い道具があった。化学道具の様だった。
最後に…何故か、俺の手に違和感を感じる。
以上の3点だ。
「はーい!みなさーん!いまから、まほうのつかいかたをおしえますよ〜!!」
前に居た叔母さんがニコニコしながら言った。
これは…父が言っていた、"魔法"の事だろうか?
闘えるようにする為なのだろうか…
まぁ少し興味がある。ので、やってみよう。
「まずは、いくせいしましょーう!いまから、まほうをいくせいしまーす!」
また、前に居る叔母さんがまたニコニコしながら言った。
「では、みていてくださいね!みほんを見せますよ〜!」
叔母さんが、前に手を出した。
何か呟き始めた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜…!ハァーーーーー!!!!!!!!!」
あまりの迫力にビックリした。
他の人達もキョトンとしている。
「はい!これで、まほうが完成しました〜!はいっ!」
そう言うと叔母さんは、手から小さな炎を出した。
凄い…!俺もやりたくなったから、見様見真似でやってみる。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜…!ハァーーーーー」
そんな事を呟き、手を前に出してみた。
すると……!
小さな、小さな雷が落ちた…!