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第十三話

王都リムドガルトへ行く話。

修正・加筆の可能性大です。


何も思い浮かばなかったので、幕間は無しでそのまま第二章突入です。

ある程度設定を固めておきたかったので、今回はちょっと説明が多めです。

次回からはもっとシンプルに書けたらいいなぁ…と思ってます。


そして気付けばブックマークが75人に!

相変わらずの稚拙な文章力で申し訳なくなってしまいますが、今後も何とか頑張っていきます。


◆以下第一章のあらすじを箇条書きで◆


・一流の料理人を志す主人公とその幼馴染が異世界の神様の手によって異世界へと召喚される

・異世界の神様から地球の料理を広めてとお願いされる

・飛ばされた先の森で食材となる魔物を狩ってたら、神様の加護のお陰でいつの間にか強くなる

・ギルカ族の女戦士アイシャと出会う

・ギルカ族の人々に料理を振舞う

・そうだ、王都で商売をしよう

・盗賊に襲われたギルカ族の村を救う

・新しい仲間アイシャと共にいざ王都へ!←イマココ


※9/11 職業の説明部分にミスがあったので修正しました。

 王都リムドガルトのとある酒場。

 大勢の人で賑わう店内の片隅で、一組の客がちょっとした言い争いをしていた。

 

「オラ本当に見たんだっぺ!ワイバーンの首が一瞬で吹き飛ぶのを!」


「ははッ、嘘付け。ワイバーンはBランク以上の冒険者が何人も集まって倒す様な魔物だぞ?一瞬で首が吹き飛ぶとか、夢でも見てたんじゃねぇのか?」


「夢なんかじゃねぇっぺ!オラその日は山の麓で山菜を採ってただが、その時の事ははっきり覚えてるだ!ありゃぁきっと山の神様が怒ってるんだっぺ…」


「山の神様ねぇ…。まああそこは熟練の冒険者でも迂回するような山だからなぁ。人間の仕業じゃないとしたら、山の神様が怒ってワイバーンを食べちまったのかもしれねぇな。お前の言ってる事が本当ならな。ふははッ!」


「…オラ本当に見たんだっぺよ」


 男性は最後にそう小さく呟いたが、その呟きは店内の喧騒に掻き消され、誰の耳に届く事もなかった。



****



「…へっくし!」


「…どうしたの蓮。風邪でもひいた?」


「いや、体調は悪くないんだが…。誰かが噂でもしてるのかな」


「噂も何も、この世界で私達の事を知ってるのはギルカ族のみんなくらいよ?」


「はは、それもそうだな」


「待たせたな、今戻ったぞ」


「おかえりアイシャ。どうだった?」


「うむ、やはりこの洞窟の近くにワイバーンの巣があった」


「そうか。よし、軽く腹ごなしといくか!」


「意気込んでいるところ済まないが、見つけたついでに倒してしまったぞ」


「ま、マジか!肉は、肉は無事か!?」


「心配するなレン殿。一撃で首を切り飛ばしたから体は無傷だ」


「そうか、それなら良かった…」


「それで蓮、いつまでこの山にいるの?」


「…そうだなぁ。魔物の素材も結構手に入ったし、良い頃合いかもな」


 俺は七海の問い掛けにそう答え、近くにあった小枝を焚き火の中に投げ入れた。


 ギルカ族の村を出発してから凡そ二ヶ月。

 今俺達はセレオール山脈という山岳地帯の頂上辺りにいる。

 当初の予定では一気に山を越えて王都に向かう予定だったが、森では見た事の無い魔物の存在についテンションが上がってしまい、二人に我侭を言って山に篭り魔物の素材を集める事となったのだ。

 

 熟練の冒険者すら迂回すると言われるこの山には、ワイバーンやグリフォンといった凶暴な魔物が多数存在していた。最初の内は少し手子摺ったが、加護による成長速度上昇の恩恵もあってか、気付けば単独でもワイバーンを撃破出来るくらいの力を身に付けていた。


 ちなみに今の俺達のステータスがこれだ。



******************************


レン イチノセ 19歳 男 レベル:52


職業:スラッシャー 魔法適正:全属性


HP:3271(+300)

MP:2017(+300)


筋力:1303(+100)

体力:1294(+100)

器用:1675(+100)

敏捷:1708(+100)

魔力:1241(+100)

耐性:1290(+100)


スキル


・短剣術LV7・体術LV6・料理LV6・無属性魔法LV6・水属性魔法LV4・錬金術LV3・練成術LV3


サブスキル


・鑑定LV10・隠蔽LV10・生活魔法LV10・気配察知LV8・隠密LV8・サバイバルLV8


ユニークスキル


・マジックボックス・異世界言語・成長速度上昇・成長率増加・MP使用効率上昇・MP回復速度上昇・無詠唱・調味料練成


加護


・食神の加護・戦神の加護・魔法神の加護


装備


アダマンタイトナイフ

フェンリルレザーチュニック

フェンリルファングブレスレット

フェンリルレザーブーツ


******************************


******************************


ナナミ スズハラ 19歳 女 レベル:51


職業:スナイパー 魔法適正:全属性


HP:3014(+300)

MP:2193(+300)


筋力:1190(+100)

体力:1224(+100)

器用:1743(+100)

敏捷:1616(+100)

魔力:1290(+100)

耐性:1315(+100)


スキル


・弓術LV7・体術LV6・無属性魔法LV6・水属性魔法LV4・料理LV4


サブスキル


・鑑定LV10・隠蔽LV10・生活魔法LV10・気配察知LV8・隠密LV8・サバイバルLV7


ユニークスキル


・マジックボックス・異世界言語・成長速度上昇・成長率増加・MP使用効率上昇・MP回復速度上昇・無詠唱・調味料練成


加護


・食神の加護・戦神の加護・魔法神の加護


装備


エレメンタルボウ

エレメンタルチュニック

エレメンタルバングル

エレメンタルブーツ


******************************



******************************


アイシャ 20歳 女 レベル:46


職業:ハイランサー 魔法適正:火・無


HP:3613(+500)

MP:980


筋力:1873(+400)

体力:1781(+400)

器用:1140(+100)

敏捷:1301(+100)

魔力:754

耐性:983


スキル


・槍術LV6・体術LV5・無属性魔法LV5・火属性魔法LV3


サブスキル


・鑑定LV10・隠蔽LV10・生活魔法LV10・気配察知LV7・隠密LV7・サバイバルLV6


ユニークスキル


・マジックボックス・成長速度上昇・成長率増加・狂人化


加護


・戦神の加護・破壊神の加護


装備


ドラゴンボーンスピア

ドラゴンレザーチュニック

ウルフファーベスト

ドラゴンファングブレスレット

ドラゴンレザーブーツ

ギルカ族のチョーカー


******************************



 強力な魔物を毎日のように相手にしていたせいか、ステータスだけで言えばいつの間にかガズハールを越えていた。

 職業もそれぞれ、スラッシャー、スナイパー、ハイランサーと変化していた。ガズハールの職業が剣豪だったので、恐らくだがスキルレベルが一定まで上がるとそれによって職業のランクも変わるのだと思う。MMORPGでよくある、中位職や上位職といった感じだろうか。俺の場合は短剣術がレベル7になったところで職業がシェフからスラッシャーに変わったので、きっと一番レベルの高いメインスキルが職業に反映されるのだろう。というか俺、料理人なのにスラッシャーって…。


 それともう一つ、これは山に入って暫く経ってから判明した事なのだが、アイシャにも神の加護がついていたのだ。

 これは憶測に過ぎないが、アイシャが俺達と一緒に来る事となり、俺達の仲間認定を受けたアイシャが神達から加護を授かったのだと思う。もしこの仮説が正しければ、俺達は常にルクレティアから監視されてるという事か。そう考えると何だか少し怖いな…。


 ちなみに俺達が異世界から来たという事はまだアイシャには話していない。急激な実力の変化に戸惑うアイシャに対して何て説明しようか迷ったが、強い魔物と戦って才能が一気に開花したんだという根も葉もない事を言って無理矢理納得してもらった。だがいつまでも内緒にしているのわけにもいかないので、いずれアイシャには折を見て本当の事を話そうとは思っている。


 そしてスキルに関してだが、ギルカ族の村で治療を受けた経緯もあり、治癒魔法の重要性を感じた俺はマジックボックスの中にあった魔導書を読み漁り、独学で水属性魔法を習得した。

 水属性魔法は怪我や状態異常からの回復といった治癒魔法に特化している。

 あくまで独学なので基本的な回復魔法しか習得出来てないが、無いよりはあった方がマシだろう。

 王都に着いたら、魔法の心得のある人間に応用的な使い方を学ぶのが良いかもしれないな。

 ちなみに七海も全属性持ちなので難なく習得する事が出来たが、アイシャは適正が無かったので習得する事は出来なかった。

 その代わりアイシャには火属性の適正があったので、試しに火属性魔法の魔道書を貸してみた。するとアイシャはいつの間にか、自らの武器に火の魔法を付与する所謂エンチャントという魔法を身に付けていた。

 アイシャはその魔法を自ら「火槍(かそう)」と呼んでいるが、その威力は兎に角凄まじい。本気を出せばワイバーンの二、三匹くらいなら瞬殺出来るだろう。


 ちなみにアイシャには魔法神の加護が付かなかった代わりに、破壊神の加護という物騒な加護が付いていた。

 これもあくまで憶測だが、恐らく加護はその人間の才能に適した物が付くのだろう。つまりアイシャは近接戦闘に特化した才能を持っているという事だ。アイシャのユニークスキルの「狂人化」というのも、恐らくは破壊神の加護によるものだろう。

 この狂人化というスキルを簡単に説明すると、興奮状態におけるリミッター解除のようなもので、持続時間は短いが爆発的にステータスを上昇させる事ができる。

 過去に一度グリフォンの群れに囲まれた時、極限状態に陥ったアイシャが無意識で発動させたのが最初だったが、グリフォンの群れが一瞬で死体の山になった時は俺と七海も度肝を抜いた。

 最近ではそれなりにコントロール出来るようになったみたいだが、正直狂人化状態で火槍を使われたら俺でも勝てるかどうかわからない。それくらいに、アイシャはこの短期間で飛躍的な成長を遂げたのだ。

 やっぱり神の加護って凄いんだな。まあ俺と七海もその加護のお陰でここまで強くなったんだから、人の事は言えないんだけど。


 それと、レベルが上がった事により装備の選択肢も増えた。

 今までは汎用的な装備だったが、女性陣からの個性を出したいという意見もあり、マジックボックスの中から装備品を引っ張り出して、ちょっとしたファッションショーのようなものが行われた事があった。

 正直見た目なんてどうでも良かったのだが、女性陣の熱意に圧倒され、俺も渋々装備を選ぶ事となったのだ。

 

 七海が選んだのは精霊の加護が付与されている物で、魔法や魔物の放つブレス等に強く、その上傷が付いても自己修復するというチート全開の装備だ。白地のシャツチュニックにモスグリーンの細身のパンツ、靴は折り返しのついたブーツを履いている。シンプル且つ女の子らしい可愛い見た目と、動きやすさを両立させたスタイルだ。白が膨張色なのでやたら胸が強調されている気がするが、七海はむしろ意識的にその胸を俺にアピールしてくる節がある。俺だって年頃の男なんだし、その内襲われても知らないからな…。


 アイシャが選んだのはファンタジーの定番、ドラゴンの素材で作られた装備だ。伸縮性、耐久性、どれを取っても抜群の性能を誇る。薄茶色のチューブトップにショートパンツ、そして膝下ほどの長さの編み込みのブーツに、アクセントとして狼の毛皮のベストを羽織っている。アイシャらしい、とてもワイルドなスタイルだ。ギルカ族のチョーカーも良いワンポイントとなっている。ちなみにアイシャに関してだが、たまに獲物を狙うような目で見られているような気がしないでもない。もし狂人化状態で襲われたら、今度こそ俺の貞操が守られる事は無いだろう…。


 そして俺が選んだのはフェンリルという魔物の素材で作られた物で、耐久性に優れ、暑さや寒さにも強く、旅する上ではこの上ない素材だ。見た目的にはシンプルで、ボタンシャツに細身のパンツにブーツ、そして腰には少し大きめのベルトにナイフホルダーが付いている。装備の素材は良いはずなのだが、二人に比べてしまうとどうしてもただの冒険者Aに見えてしまうのが悲しいところだ。まあ普通が一番だよな。



 この二ヶ月の間にあった大きな変化はこれくらいだろうか。

 俺は山に入ってからの出来事を振り返り終えると、意識を現実に引き戻した。


「よし、そろそろ王都に向かうか」 


「待ってましたー!もう山篭り飽きちゃったよ」


「うむ、私もその意見に賛成だ」


 こうして俺達はちょっとした寄り道を終え、王都に向かう事となった。

 七海の提案で誰が一番最初に山を下りれるか勝負する事になったが、ラストスパートで狂人化したアイシャに僅差で負けて七海はとても悔しそうにしていた。



****



 山を下りると緑豊かな平原が視界一面に広がった。

 まるで北海道の牧草地帯のようだ。

 近くに道標があったのでそれを頼りに歩いていると、道の先に大きな石造りの外壁が見えてきた。恐らくあれが王都リムドガルトだろう。そしてそのまま道なりに進むと、やがて大きな門が俺達を出迎えた。


「なあ、アイシャ。街に入る時ってやっぱり通行料とかいるのか?」


「大きな街に入る時は確か通行料が必要だったはずだ。大婆様がそのような事を言っていた気がする」


「そうか」


 アイシャの話を聞き、俺は門番らしき兵士の元へ歩を進めた。


「すみません、ここを通りたいのですが通行料は幾らですか?」


「む、旅の者か。通行料は一人銀貨五枚だぞ」


「そうですか、ではこれで」


 俺は腰のポーチの中から報奨金でもらった金貨を一枚を取り出し門番に渡した。

 ちなみに村を出る前にギリアムからこの国の貨幣価値や物価を教えてもらったのだが、日本の物価と比較して考えてみると大体こんな感じだと思う。


 石貨1円、半鉄貨5円、鉄貨10円、半銅貨50円、銅貨100円、半銀貨500円、銀貨1000円、小金貨10000円、半金貨50000円、金貨10万円、大金貨100万円、白金貨1000万円、王金貨1億円


 ギリアムからもらった報奨金が金貨100枚あるので、日本円に例えると今は1000万円くらい持ってる事になる。

 ちなみに大金貨以上となると、交易や貴族同士の取り引きの場くらいでしか使われないので、一般的には殆ど流通しないらしい。


「なッ…金貨だと!?もっと細かいのは無いのか!」


「すみません、これしかなくて」


「これしかないって、今までどんな旅をしてきたんだ…。まあいい、釣りを持ってくるから少し待っててくれ」


 門番はそう言うと面倒臭そうに詰め所の中へと入って行った。そしてしばらく待っていると、門番がお釣りが入っているであろう皮袋を手にこちらへと戻って来た。


「釣りの半金貨一枚、小金貨三枚、銀貨五枚だ。確かめてくれ」


「ありがとうございます。それで一つお聞きしたいんですけど、冒険者ギルドってどの辺にありますか?」


「冒険者ギルドか。それならこの南門から道なりにまっすぐ行くといずれ中央の広場に出る。大きな噴水が目印だ。そこから大通りを西の商業地区の方に進むとすぐに見えてくるはずだ。大きな看板があるから一目でわかると思うぞ」


「わかりました、西の商業地区の方ですね」


「ちなみに広場から北に進むと貴族の居住区、東に進むとスラム街だ。用が無ければどちらも行く事はあまりお勧めしないな」


「ふむふむ」


「ちなみに通行料を払うって事は、お前達はまだ冒険者の登録をしてないって事だよな?冒険者に登録すれば身分証をもらえるから、今度通る時はそれを見せてくれれば通行料は取らないからな」


「わかりました、ありがとうございます」


「ではようこそ冒険者よ!自由の街、王都リムドガルトへ!」


 そして俺達は門番に別れを告げ、遂に王都リムドガルトへと足を踏み入れた。

 最後に門番が物凄いテンプレっぽい台詞を言っていたような気がするが、そこは特に気にしないでおこう。



****



 南門を通り抜けると大通り沿いに民家が立ち並んでいた。

 どうやら南地区は中流階級辺りの住人の居住区のようだ。

 まるで中世のヨーロッパの街並みのように、煉瓦(れんが)造りの家が立ち並ぶその風景はとても壮観だ。

 門番が自由の街と言っていたが、道行く人達も皆どこか活気に満ちた表情をしている。


「いい街だな」


「うん!何だかみんな活き活きしてて楽しそう!」


「ギリアム殿から聞いたが、この街は税も少なくとても住みやすいらしい。重税に苦しむ他国の人間が流れてくる事もよくあるそうだ」


「なるほどな」


 税が少ないという事はそれだけ住人の消費意欲も高いという事になる。

 その分外食をする人も多いだろうし、店を構えるにはこの上ない条件だな。

 まあ儲け云々よりも、一人でも多くの人に水蓮亭の料理を食べてもらいたいだけなんだけどな。

 

 そんな事を考えながら歩いていると、やがて視界に大きな噴水が見えてきた。

 門番に言われた通り中央の広場から西地区の方に向かう大通りへ入ると、すぐに大きな看板が見えてきた。冒険者風の人間が出入りしているので、どうやらここで間違いないだろう。

 

 木製のスイングドアを押し開け建物の中に入ると、中は冒険者風の人間でごった返していた。テーブルに座り仲間と歓談している者。依頼書らしき物が張り出されているボードを凝視している者。カウンターでギルドの従業員をナンパしている者など、とにかく騒々しい。


 俺達はまず冒険者登録をするためにカウンターへと向かった。

 

「すみません、冒険者の登録をしたいのですが…」


「お、はいはーい!じゃあこの用紙に必要事項を記入してね!後ろの二人の分も必要かな?」


「あ、はい。お願いします」


「オッケー!はい、じゃあ三枚ね!ペンはあっちに置いてあるから自由に使っていいよー!あ、代筆は必要だったりするかな?」


「い、いや、大丈夫です」


 やたらテンションの高いボブカットの小柄な受付嬢に申込用紙をもらい、俺達は専用のテーブルで必要事項を記入し始めた。ステータスやレベルは任意での記入だったので、とりあえず名前と年齢と得意な武器を書いておいた。

 そして申込用紙に最低限の必要事項を記入した俺達は再びカウンターへと足を運んだ。


「これでお願いします」


「はいはーい!あと受け付け料として一人銀貨五枚必要だけど大丈夫かな?」


「わかりました、ではこれで」


「ひいふうみい…はい、丁度だね!今ギルドカード作ってくるからちょっと待っててねー!」


 俺が硬貨を手渡すと、受付嬢はパタパタと音を立てながら職員用らしき部屋の中へと入って行った。そして暫く待っていると、受付嬢が鉄製の三枚のカードを持ってカウンターに戻って来た。


「お待たせー!これがギルドカードだから無くさないようにね!一応再発行はできるけど、その時はまた銀貨五枚かかっちゃうからね!」


「わかりました、気をつけます」


「それとギルドでは預金も出来るから覚えておいてね!そのカードを見せればこの街以外の冒険者ギルドでもお金を出し入れ出来たりするよ!」


「ただの鉄のカードに見えるけど、そんな事も出来るんですね」


「ふふふー、冒険者ギルドの技術を舐めちゃいけないよ!そのカードは一見ただの鉄製のカードに見えるけど、ちゃんと魔力が篭ってるんだよ!お金の出し入れも全部魔力操作で管理されてるから、間違いは絶対に起こらないのだよー!」


 受付嬢はそう言うと、えっへんと無い胸を張った。

 別に邪な目でそのちっぱいを見ていた訳ではないのだが、何故か両サイドにいた七海とアイシャから思い切り腕を抓られた。 


「それで、カードの下の方に少し窪んでる部分があるでしょ?一番最初にそこに指を置いた人間をカードが勝手に持ち主として認識してくれるから、仮に盗難されても悪用される心配は無いよ!ちょっとやってみてくれる?」


 俺達は受付嬢に言われるがまま、カードにある窪みに指を置いてみる。するとカードが一瞬、ポウと発光した。これで持ち主の登録が終わったという事だろうか。


「うん、オッケーだね!じゃあ続いて冒険者ギルドについての説明をするね!」


 そして俺達はそのまま受付嬢から冒険者ギルドの規則や依頼の受け方についての説明を受けた。

 

 まず冒険者ギルドにはランクが10段階存在するらしい。どんな実力者でもまずはHから始まり、最高ランクはSSとなる。ちなみにこのSSランクは世界でも五人しかいないらしく、その実力は国の一個連隊と匹敵するほどだとか。

 そして依頼には通常依頼、指名依頼、特別依頼の三種類がある。通常依頼は依頼者からギルドに依頼された仕事を冒険者が請け負うものだ。

 続いて指名依頼とは、基本的に通常依頼と形式は変わらないのだが、依頼者から特定の冒険者への指名があったものを指すらしい。高ランク冒険者ともなると、貴族からの依頼があるとか無いとか。

 そして最後に特別依頼だが、これは国に何らかの危険が迫った時に、国から直接発令されるものらしい。特別な理由が無い限りこの特別依頼の参加を拒否すると何らかペナルティーが発生するらしい。最悪の場合、懲役刑になるとかならないとかそんな感じだ。

 最後にランクアップについてだが、難易度によって各依頼にポイントが設定されているらしく、このポイントを貯める事によってランクが上がっていくらしい。依頼とは別にギルドでは魔物の素材の買取もしてるらしく、討伐を証明する部位を提示する事でギルドに貢献したとみなされ、その魔物に応じたポイントも加算されるらしい。

 

「ざっとこんな感じだけど、何か質問はあるかな?」


「いえ、特には。それでちょっと聞きたいんですけど、この辺に食用になりそうな珍しい魔物っていたりしますか?例えばドラゴンとか」


 俺が受付嬢にそう質問した瞬間、テーブルに座っていた冒険者達の間から爆笑が巻き起こった。


「ぶはははは!ドラゴンだってよ!腹痛ぇ!」


「お前みたいな冒険者になりたての餓鬼が倒せるかっての!」


 …まあ確かに俺みたいな見た目冒険者Aの餓鬼がこんな事を言ったらこうなるか。

 俺が受付嬢に軽く一礼しその場を離れようとすると、一人の冒険者…というよりゴロツキのような髭面の大男が俺の目の前に立ちはだかった。ギルドに入ってから俺達の事を見てずっとニヤニヤしてた奴だ。


「おう糞餓鬼。ここはな、テメェみたいな餓鬼が遊びで来るような場所じゃねぇんだよ。わかったら怪我しねぇうちにさっさと帰んな」


「言われなくても用が済めば帰りますよ。それじゃ」


「おっと待て、そっちの嬢ちゃん二人は残んな。そんな糞餓鬼じゃなくて俺が相手してやるよ。大人の魅力っていうのをたっぷり教えてやる。ぐへへ」


 大男はそう言って俺の事を突き飛ばすと、七海とアイシャの肩に手を置き、二人を交互に見ながら何ともゲスな表情を浮かべた。

 大体こういう事をしてくるのは口だけの奴が多いが、念のため鑑定で調べておくか。



******************************


モーブ 36歳 男 レベル:12


ギルドランク:G


職業:ウォーリアー 魔法適正:火


HP:184

MP:28


筋力:98

体力:83

器用:56

敏捷:43

魔力:21

耐性:28


スキル


・斧術LV2・体術LV1


サブスキル


・サバイバルLV2


ユニークスキル


なし


加護


なし


******************************



 …やっぱり予想通りだ。

 というかこのままでは拙いぞ。二人じゃなくてこのおっさんが…。

 

 だが俺の心配も虚しく、気付いた時にはおっさんの顔面と鳩尾に、七海の蹴りとアイシャの殴打が見事に炸裂していた。


「ぶべら!」


 そして大男はそのまま錐もみ状態で吹き飛び、入り口のスライドドアを突き破って道の反対側の建物の壁にめり込んだ。ピクピクと動いているので、どうやらまだ息はあるようだ。

 すると七海とアイシャが追撃に向かおうとしたので、俺は瞬時に身体強化を発動させ超スピードで先回りし、いきり立つ二人を制止した。


「待て二人とも!これ以上やったら拙い!」


「でもアイツ、蓮の事を馬鹿にして!許せないよ!」


「うむ。レン殿に害を為す者は生かしておけぬ」


「待て待て!わかったから落ち着け!というかアイシャは物騒な事を言うな!」


 俺は二人を必死に説得して、何とか落ち着きを取り戻してもらった。

 というか何で俺があのおっさんのために二人を説得しなきゃいけないんだ…。

 そして気付けばさっきまでの喧騒は無くなり、ギルド内は水を打ったように静まり返っていた。


「…おい、モーブが一瞬でやられたぞ…。あの嬢ちゃん達何者だ…」


「あっちの餓鬼もどうやって移動しやがった。動きが全く見えなかったぞ…」


「というか身体強化を詠唱無しで発動させなかったか…?何なんだアイツは…」


 冒険者達の間からそのような会話が聞こえてくる。

 出来れば目立つ事は避けたかったが、こうなってしまっては仕方ない…。

 この状況はどうしたものかと考えていると、ギルドの奥から一人の初老の男性が姿を現した。


「なんだこの騒ぎは。…む、あれはモーブか。一体誰がやったんだ?」


「…すみません、俺達です」


「…そうか。まあ大体の経緯は聞かなくても何となくわかるが…。済まないがお前達はちょっとこっちに来てくれるか。それとメル、モーブの治療を頼む」


「アイアイサー!」


 するとさっきまで話していた受付嬢がモーブの元に行って治癒魔法で治療を始めた。

 というかさっきの人はメルっていうんだな、一応覚えておこう。

 そして俺達は初老の男性に連れられ、奥の部屋へと向かった。

 

 案内された部屋の中へ入ると、そこは少し広めの執務室のようだった。

 となると、恐らくだがこの初老の男性がギルドマスターという事か。確かにギリアムと面影は似てるな。

 そして俺達は初老の男性に事の経緯を説明する。

 するとその男性が申し訳なさそうに俺達に頭を下げてきた。


「…迷惑をかけて済まなかったな。モーブの新人いびりには俺達も困っていたんだ」


「顔を上げて下さい。突き飛ばされたとはいえ、やり返してしまった俺達にも非はあります。ほら、お前達もちゃんと謝れ」


「…すみませんでした」


「…済まなかった」


「うむ。今回の件は先に手を出したモーブに非があるが、あまり度を越えると過剰防衛として兵士に引き渡さなければならなくなる。冒険者同士の争いを禁止してないとはいえ、今後は気をつけてもらえるとありがたい。モーブも今回の件で少しは大人しくなるだろう」


「わかりました、今後は気をつけます」


「おっと、自己紹介が遅れたな。俺はこの街の冒険者ギルドのマスターでガイラムという者だ。覚えておいてくれ」


「冒険者ギルドのマスターというと、ギリアムさんのお兄さんですか?」


「何、お前達ギリアムを知ってるのか?」


「ええ、以前お世話になりまして。そうだ、ギリアムさんからこの手紙を…」


 俺はポーチの中からギリアムからもらった手紙をガイラムに手渡した。


「ふむ、これは確かにギリアムの字だ。なになに…。な、何だと!お前達が黒い牙を壊滅させただと!?」


「頭の男には逃げられてしまいましたが、結果的にそうなると思います」


「な、なんという事だ…。うちのギルドからもBランクの冒険者を募って討伐隊を派遣した事はあるが、それでも歯が立たなかった相手だというのに…」


「たまたまですよ、たまたま。あはは…」


「たまたまで黒い牙を壊滅させる奴がいるか…。それにさっきのモーブの件といい、お前達は一体…」


 ガイラムが怪訝そうな表情を浮かべ、椅子に座りながら前屈みになって俺達の方をじっと見つめてきた。

 俺が何とか平静を保とうと慣れないポーカーフェイスを装っていると、やがてガイラムは表情を崩し椅子の背もたれに背を預けた。


「まあ余計な詮索は止めておこう。むしろ、黒い牙を壊滅させてくれた事に感謝しなければならない。依頼を出した訳じゃないからギルドからの報酬は何も出せないが、何か個人的にしてやれる事があれば手を貸すぞ。遠慮なく言ってくれ」


「ありがとうございます。ちなみに一つお聞きしたいんですけど、この街で料理屋を開業するにはどうすれば良いでしょうか?」


「りょ、料理屋だと?まさかお前、本業は料理人とか言うんじゃないだろうな?」


「えっと、一応そのまさかです…」


「…なんて事だ。黒い牙を壊滅させるような奴が料理人だなんて…まあいい。料理屋を開きたいなら、商業ギルドの許可が必要だ。ちょっと待ってろ、俺が商業ギルドのマスター宛に手紙を書いてやる」


 ガイラムはそう言うと机上の羽ペンに手を伸ばし、スラスラと手紙を書き始めた。

 何だかトントン拍子に話が進みすぎて少し怖いくらいだな。

 でもこれで開業に向けて一気に話が進みそうだ。商業ギルドからの許可を得られたら、後は土地を買う資金の問題を残すだけだな。

 俺が今後の展望を頭の中で思い描いていると、いつの間にかガイラムが手紙を書き上げていた。


「ほら、これを商業ギルドのマスターに渡してくれ。この手紙を見せれば話がスムーズに進むはずだ」


「ありがとうございます。本当に助かります」


「いや、こちらこそこれくらいしか出来なくて済まんな。まあ料理屋を開くのも良いが、うちとしてもお前達は有望な新人だ。登録したからにはこっちの仕事も頼むぞ」


「もちろんわかっています」


「お前達ならすぐにでもAランク、いやもしかしたらSランクやそれ以上になれるかもしれんな。期待しているぞ」


 ガイラムはそう言うと俺達に握手を求めてきた。

 そして俺達は一人ずつガイラムと握手を交わし、挨拶を済ませ部屋を後にした。



****



 ガイラムの執務室を後にした俺達は、魔物の素材を売るために再びカウンターへと足を運んだ。


「メルさん、さっきは済みませんでした」


「おおッ!これはこれは期待の新人君!モーブをぶっ飛ばすなんて中々やるねぇ!」


「いや、ぶっ飛ばしたのは俺じゃないんですけどね…。それであのモーブって人は大丈夫だったんですか?」


「大丈夫大丈夫!色んなところが粉砕骨折してたけど、私が治癒魔法でバッチリ治しておいたからね!これでも水属性魔法には自信があるのだよー!」


 そういうとメルは再びえっへんと無い胸を張った。

 俺は瞬時に明後日の方向を見て、必死に見てませんアピールをした。

 そうでもしないといつか腕の肉が引きちぎられてしまいそうだからな。


「それで何か用かな?早速依頼でも受ける?」


「えっと、魔物の素材を売りたいんですけど、買取はここで大丈夫ですか?」


「オッケー、買取だね!あれ、でも魔物の素材なんてどこにも見当たらないけど?」


 メルが怪訝そうな表情で俺を見てきたので、俺はマジックボックスの中ゴブリンの死体を一体取り出した。するとメルが驚愕の表情を浮かべ、周りにいた冒険者達の間からもどよめきが起きた。


「マママ、マジックボックス持ち!?マジックボックス持ちって世界に数人しかいないんだよ!?」 


「え、そうなんですか…?」


「というか、偉い人の前でマジックボックスなんて使ったら絶対に駄目だからね!最悪戦争に駆り出されちゃうよ!」


 メルが物凄く焦った様子で事の重大さを説明してきた。

 確かに考えてみればマジックボックスって一番のチート能力かもしれないな。

 戦争で利用されればほぼ無限に物資を調達できるんだから。

 今度から使う場所には気をつけよう。


「わ、わかりました。今後は気をつけます」


「はぁ…。さっきのモーブの件といい、君には驚かされてばっかりだよ…。それで、魔物の素材はどれくらいあるのかな?」


「…えっと、ここでは出し切れないので、どこか広い場所があれば…」


「…一体どれだけあるのさ。うーん、じゃあ裏の訓練所に行こうか。今の時間なら誰も使ってないと思うから」


 メルはそう言うと別の職員にカウンターを任せ、俺達を裏の訓練所へと案内してくれた。

 ちなみに今マジックボックスの中にある魔物の数は、森で狩った分と、セレオール山脈で狩った分を合わせると優に二千匹を超える。とりあえず半分は食材として残しておきたいので、俺は千匹程の魔物の死体を訓練所に並べた。中にはグリフォンやワイバーンといった大型の魔物の死体もあるので、その光景は正に圧巻だった。メルも口をあんぐりと大きく開け、目を点にしている。


「グ、グリフォンにワイバーンまで…。いや、もう驚かない…驚かないぞ…!」


「…えっと、とりあえずこんな感じなんですけど」


「…ぐすん、今日は早く帰れると思ったのに…」


「…何だか済みません」


 涙目になったメルに査定に少し時間がかかると言われたので、俺たちはロビーに戻りテーブルに座って待つ事にした。俺達が空いているテーブルを探していると、周りにいた冒険者達がまるでモーゼが海を割るかの様に俺達を避けだした。これはちょっと初日から悪目立ちし過ぎたな…。

 

 それからどれくらい時間が経っただろうか。

 気付けば冒険者の数も疎らになっており、外を見ると陽が暮れだしていた。

 もしこれ以上時間がかかるなら、続きはまた明日でも良いとメルに伝えた方がいいだろうか。

 そんな事を考えていると、訓練所の方から汗だくになったメルが姿を現した。


「ぜぇ…ぜぇ…査定…終わりまし…ゴフッ!」


「メ、メルさん!?七海ちょっと水持ってきて!」


「わ、わかった!」


 七海が受付カウンターとは反対側の、飲食物を販売しているカウンターから水を買って持ってきた。

 それをメルに手渡すと、メルはゴクゴクと喉を大きく鳴らしながら一気に水を飲み干していった。


「…ふう、助かった。本当に死ぬかと思ったよ」


「…本当に済みません」


「まあいいって事よ!でもこれからは討伐した魔物はちょっとずつ買取に出してくれると嬉しいかな!」


 メルは引き攣った笑顔でそう言うが、明らかに目が笑って無い。

 マジで怖いから、今度からはちょっとずつ買取に出すようにしよう…。

 そんな事を考えていると、水を飲んで復活したメルが受付カウンターの中に入り、奥から持ってきた大量の皮袋をカウンターテーブルの上へと置いた。


「査定の結果だけど、ビッグボアが三百十五匹、ホーンラビットがえーと…。うん、面倒臭いからとりあえず査定表で確認しておいてね!」


 メルはそう言うと俺に査定表を手渡してきた。明らかな職務怠慢だが、無理をさせてしまった手前何も言えなかった。

 そして渡された査定表に目を通してみると、買取金額の項目に金貨四百八十六枚、小金貨四枚、銀貨五枚と書かれていた。

 …えっと、つまりこれは日本円に例えると5000万くらいあるって事か?あれ、もうこれ土地買えるんじゃ …。

 予想外の査定金額を見て、七海とアイシャも目を丸くしている。

 

「ちなみにその金額は、リムドガルトの冒険者ギルドが発足してから歴代三位の記録だよ!はぁ…、登録初日にランキング入りとか聞いた事がないよ…。でもとにかくおめでとう!」


 メルはそう言うと、今度は心からの笑顔で俺達を祝福してくれた。

 

「ちなみに今回の査定でギルドポイントが32084ポイントになったけど、このポイントは三等分にしちゃっていいのかな?その場合、割り切れない端数は切り捨てになっちゃうけど」


「えっと、均等に三等分でお願いします」


 今回買取に出した分は、俺と七海が森の中で二人で狩った分も含まれている。

 俺が三等分にすると言うとアイシャが異議を唱えたが、ランクが同じ方が今後の仕事も受けやすいので、そこは何とかアイシャに納得してもらった。


「じゃあ三人ともギルドカードを出してね!これこれこうで…よしっと!ギルドポイントが10000ポイントを超えたから、これで三人とも一気にCランクに昇格だね!ちなみに登録初日でCランクへの昇格は君たちが初めてだよ!いやー、お姉さん本当にビックリだよ!」


 そう言うとメルは俺の手を取ってブンブンと勢いよく上下に振り出した。

 本当にテンション高いなこの人。というか今お姉さんって言ったけど、一体何歳なんだこの人は…。


 とりあえずこれで冒険者ギルドでの用事は全て済んだ。

 俺が去り際にメルにチップとして金貨一枚を手渡すと、メルがカウンターを飛び越えて俺に抱きついてきた。その瞬間俺の後ろから強烈な殺気が放たれるのを感じたが、とてもじゃないが怖すぎて振り返る事が出来ない。今夜寝る時は部屋の施錠はしっかりしておこう…。


 こうして思わぬ大金が手に入り、ギルドランクも一気にCまで上がってしまった。

 地道に土地を買う金を貯めるつもりだったが、これで開業に向けて一気に視界が開けたかな。


 外に出てみるとすっかり陽も落ちていたので、その日は適当な宿を探して休む事にした。

 明日は商業ギルドに行って、時間があればその後は不動産屋巡りだな。

 よし、これから忙しくなりそうだけど頑張るぞ。


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