エピローグ
いつも散歩に来るお気に入りの秘密の砂浜には、今日は妹を連れて来ていた。
妹は貝殻を見つけながら近くにいた。ユウナは波打ち際をぼんやり眺めていた。するとビンが流れついてきた。
ユウナはビンを拾って中を確かめた。金のチケットが入っているようだ。
ユウナはビンを遠くの沖に放り投げようとしたが、妹が気づいて
「お姉ちゃん、そのビン見せて」
と言った。ビンを妹に渡すと、いつの間にかビンの中のチケットの色は金色から緑色に変わっていた。
妹がビンを開けてチケットを取り出した。例の遊園地の一日フリーパスが二枚入っていた。不審な注意書きなどない普通のチケットだ。
翌日、妹と二人で、比較的近所にある海を臨む、その遊園地に行った。
その遊園地には豪華なビュッフェレストランなどなく、フードコートで、ホットドックとソース焼きそばとコーラを買って食べた。
ユウナはこれはこれでいいと思った。
今回の一人遊園地事件でユウナの気持ちはリフレッシュしていた。そして、何もあせることはないし、今はこのままでいいのだと思った。
最後までお付き合いいただき、大変ありがとうございました。