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一人遊園地  作者: 梢美果
2/8

 砂浜に流れ着いたビンに入っていた金色のチケット、二日間フリーパスを拾った翌日、ユウナは比較的近所にある海に臨む、その遊園地に行ってみた。

 荷物はショルダーバッグに、財布、ハンカチ、ティッシュ、携帯電話、メモ帳、ボールペン、水着、タオル、着替えの下着とTシャツなどをコンパクトに畳んで持って来た。

 着替えというのは、金色のチケットの説明書きに、このチケットは食事や宿泊などの料金込みのオールインクルーシブだと、書いてあったからだ。本当にそうなら財布もいらないくらいだった。

 遊園地は夏休みの子供を連れた家族で賑わい、9時の開園前には行列ができていた。そして開園。係員が

「ゲートの横のパネルにチケットのバーコードをタッチしてください」と説明した。

 ゲートが開くとスムーズに行列は流れて行った。

 他の人達の持っているチケットは緑色だったが、金色のチケットにもバーコードはあった。私の番だ。バーコードをパネルにタッチしてゲートをくぐる。何故か薄い膜を通り抜けるような微かな抵抗があったが、遊園地の中に入場することができた。

 しかし、入ってみると不思議なことに、あたりに人がいない。遊園地の様子も以前来た時とどこか違っている。振り返ってみると、入口のゲートはなくなり、高い塀になっている。

 あせる前に目の前の掲示板を見てみる。


【一人遊園地へようこそ! 詳しいことは横に置いてある案内端末にてご確認ください。なお、お帰りの際、必要ですので、くれぐれも金色のチケットを失くさないでください】


と書いてあり、横の台に携帯電話よりも一回り大きいくらいの機械が置いてあった。

(金色のチケットを失くさなければ帰れるってことか・・・)

 ユウナは楽天的なマイペース人間だったので、あまり心配しなかった。

 それよりも、遊園地を独り占めできるらしいことに興味があった。よく、ドラマやマンガで大金持ちが遊園地を貸切にしてしまうようなそんな感じか?

 ユウナは大きく手をバンザイして

「ひゃっほう!!!」と叫んだ。

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