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空を飛ぶのが夢だったんです

「はぁ……はぁ……」

クラス対抗戦が始まり十分ほど経っただろうか。

俺は走っていた。演習場はかなりの広さがあり、その都度必要に応じて姿を変えることができる。

今回は森の中での戦闘を想定したのだろうか木々生い茂る小さめの森で俺たちは戦闘を行っていた。

走り続ける俺の上空には羽根の生えた男が追いかけてくる。まるで天使のようだ。

羽根を生やす能力らしい。

空を飛ぶことはおよそかなりの少年たちが夢にみる力であろうが追いかけられる方としてはたまったものじゃない。速いし。

「やべっ!」

なんとかスピードを維持していた俺だが木の根っこに引っかかってしまい転倒した。

「ふっ、終わりですね。ここがあなたの墓場となるのです」

物騒なことを言いながら天使が舞い降りてくる。

天使は剣を形成する。形状はナイフ。

俺も立ち上がり、剣を形成、構える。

「……あなたの剣は随分ユニークなのですね」

若干の呆れを帯びた声音で俺の剣を評する天使。

「うっせばーか、ナイフ舐めて舌切れ!」

「これはエレガントではない……」

眉間を押さえ、首を振る天使。

「その口を切り落として差し上げましょう」

再び翼を展開し、舞い上がる。

「飛ぶのは反則だろ!」

急降下しながらナイフを突きつけてきた。

「危ねっ!」

なんとかかわし、受け身をとる。翼をどうするかな……

「まだまだ行きますよ!」

「おっと!」

ナイフでの攻撃を棒で受け止める。

「ん? うおおおっ!!!」

受け止めた拍子にナイフが棒に刺さったらしく俺も空中に浮かぶ。

「なっ、降りなさい!」

「俺だって降りたいわ!」

かなり深く突き刺さったらしく中々抜けない。

「今落ちたらやばい! ちょっと止まって!」

そうこうしてるうちにかなりの高さまできていた。

「やばいやばいやばいやばい、怖い怖い怖い怖い!」

「騒がしい! ふんっ!」

「バカッ! お前、振るな!」

俺を振り落とそうと上下にナイフをぶんぶん振ってきやがった。

「ぐうっ!」

手が……限界だ……!

ついに俺は剣を離してししまう。

「うわあああぁぁぁ!」

空中からの自由落下。

さよなら人生、さよならみんな。

俺は静かに目を閉じ、この世に別れを告げた。

「あれ?」

死なない。生きてる。

「危機一髪ってとこだな」

「零崎……」

零崎が俺を受け止めてくれていた。

「こいつで借りは返した」

「やだ……かっこいい」

「気色悪いこと言ってんじゃねえ!」

ポイっと捨てられた。

「てえっ! ふう……ありがとうな助けてくれて」

「ちっ、助けられたままじゃ気分悪いからな」

そう言いながら、剣を形成する零崎。

「ここからは俺のショーだ」

なんかかっこいいことほざきながら剣を構える。

「行くぜ、ランドセル野郎」

「今のボケ?」

「うるせえ! ちょっと言ってみたかっただけだ!」

そう言って飛び上がる零崎。

「なんて跳躍力だ」

手にしたソードはまさしくソード。

「すんっ!」

「ぶべらっ!」

あ、打ち落とされた。

「おいおい! 何やってんだよ!」

倒れこむ零崎に駆け寄る。

「お前、あっさりやられたな!」

「ぷげっ、なんて強さだ……!」

「バカ丸出しだよ! 俺たち!」

とりあえず、二人で逃げる。

だが、天使も追いかけてくる。

「おい、なんか手はねえのか!」

「あったらとっくに試しとるわ!」

くそっ、どうしたらいい。

「そうだ! お前、あいつの真上まで飛べ!」

「はあ? んなことしてなんの意味があるんだよ!」

「やればわかるから!」

走っていたのをやめ二人で天使に向き直る。

「アイスキューブ!」

アイスキューブで牽制だ。

その隙に零崎が飛び上がる。

そして、そこを俺のもう一つの能力、落下速度を上げることで零崎は人間弾丸となる。

「ぎゃああああぁぁぁ!」

すげー速さで落下する零崎の足が天使の肩に当たり、二人とも落ちてくる。

「大丈夫か?」

「なんとかな……」

零崎はそこまでケガはしてないようだ。

天使は気絶していた。

「よし、なんとかなったな。 こいつ木に縛ってさっさとずらかろうぜ」

二人で天使を縛りCクラスの拠点に戻る。

後で知ったが、瓜生総司という名前らしい。




「一人やったぜー」

帰還すると、茜原が出迎えてくれた。

「おお、無事だったか!」

「こいつのおかげでな」

「別に……借りを返しただけだ」

「敵の委員長はあと一人で終わる。 一気に畳み掛けるぞ」

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