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第十八話「砂漠遺跡の金属ゴーレム──ベルアイユ依頼と女神の拳」

 ある大きな部屋に招かれる。 部屋には威厳ある白ひげをたくわえた老人がいた。


「わしはベルアイユだ、お主たちが至高の女神と最強の精霊刀ディーヴァブレイドという冒険者たちか」


「そうです。 それで大臣、依頼というのはどういうないようですか? ギルドからは本人からきくようにとのことでしたが」


「ふむ...... それはわしがそう伝えた。 あまり大勢にはしられたくないことゆえな」


 そう眉をひそめる。


「なんやねん。 もったいぶらんとはよいえや」


「そうですよ。 そういう老人の長話は嫌われるもとですよ」


「やめろバカども!」


「なにがバカやねん!」


「そうですよ! 私たちは仮にも精霊に女神、人間にへりくだる必要なんかありません!」


「精霊、女神......」


 それをきき大臣は怪訝な顔をしている。


「いや、これは...... そう! 彼女たちはモンスターと戦うため知能を戦闘力に代えた結果、狂戦士バーサーカーとなったのです! うううっ......」


 俺は泣くふりをした。


「なんと、それほど過酷なことを......」


「誰がバーサーカーなん...... うぷっ!」


「やめろ! ばーかーさー! 余計なことをいうと、怪しまれて仕事ができなくなるだろ!」


 俺は二人の口をふさいだ。


「それで大臣、話というのは?」


「うむ、実はモンスターの数が増えていることはしっておるな」


「確かに、ギルドでもそんな話をききましたが。 それがなにか?」


「それが人為的なもののようなのだ」


「誰かがモンスター操ってるいうんか? そんなの人間には無理やろ」


「ですね。 モンスターは魔力で暴走した生物、人のいうことなどききませんよ」


「ふむ、我らもそう思っておった。 しかし、統一した動きを見せているのだ」


「統一...... 連携しているということですか?」


「そうだ。 他種族のモンスターが群れて行動しておるという報告があがっておる」


 確かにモンスターは魔力をえるため、他のモンスターもおそう。 連携するなどは通常はありえない。


「そんなはずは......」


「ああ、わしもわが耳を疑ったが、複数からそんな報告があがればな。 これが多くのものにしられ民たちがパニックになるのを恐れている」


 そう大臣はため息をついた。


「で、具体的にそのモンスターたちはなにをしているのですか」


「どうやら、ダンジョンなどに集まっておるらしい」


「ダンジョン? なぜかはわからないのですか?」


「報告によると遺跡の遺物に集まっていたという話もある」


「遺物? なんやアイテムか」


「ああそうだ。 魔法のアイテム。 強い魔力に集まってるのやもしれん......」


(強い魔力のアイテム......)


 俺の脳裏にあのゴーレムが浮かんだ。


「その中に見慣れない金属のゴーレムはいましたか?」


「ふむ、そう報告にもあったが、なぜだ?」


「それって!」


「あのゴーレムか!」


「実は我々も依頼で、その金属のゴーレムと二度ほど戦ったんです」


「なんだと...... それで」


「なんとか撃退に成功しました」


「勝てたのか? かなり強いときいておるが」


「はい魔法の効きは悪いですが、物理的な攻撃なら倒せるはずです」


「......なるほど、ギルドが推すわけだな」

 

 そういうと大臣はさらに詳しく依頼内容を話し始めた。



「ここだな。 大臣のいってた砂漠の遺跡って、ここでゴーレムがいたのか」


 見渡す限り砂の場所にたつ石の遺跡の目の前にいる。 俺たちは大臣から依頼をうけ、船に乗り西にある【ブレマス砂漠】へときていた。 


「ふへぇ...... 暑い。 砂漠...... 帰りましょうよ」


 ふらふらとティティは杖をついてへばっている。


「そんなわけにいくか」


「も、もう、回復魔法も、つかえないんです......」


「暑いからって連続して回復魔法かけすぎなんだよ。 お前船のときも、船酔いに回復魔法をつかっただろ」


 ティティはその場でへたりこんだ。


「そうや! ウチをみろ! この強靭な精神力を!」


「お前はあるきもせず、ずっと刀になって俺が運んでいるだろうが!」


「そうですよ! ずるい! 私もおぶってください!」


「いやだ。 これ以上体力を失うと戦えんからな。 しかたない」


 ティティに回復魔法をかけた。  


「ふぉ! 体力が戻った!」


「回復用の魔力も温存しないと、金属ゴーレムと戦うのはきついんだぞ」


「まあ、いけるんちゃう? 前もやっつけたしな」


「あの時はガランがいたからだろ。 今はいない。 こんなことなら頼んでついてきてもらうんだったな」


「我だけで十分...... この拳がすべてを制する」


 ティティは拳をつきだし、真剣な顔つきでそういった。


「おっ! また人格がかわったで!」 


(この達人モードになると多少使い物になる。 ただ突然元のポンコツに戻ってしまうのが難点だな......)


 気になるが、俺たちは遺跡のダンジョンへとはいった。



「くっ! モンスターが多い!」


「大臣のじいちゃんが言うてたとおり、モンスターが徒党を組んどるな!」


 複数のモンスターが進行を阻んできた。


「ふっ、笑止。 その程度でわが拳を阻めるか!!!」


 ティティはそれを殴り蹴散らしていく。


「よし! ティティにつづけ!」


 奥へと向かうと、金属のゴーレムがいた。


「前のよりでっかいな」


「ああ、一回り大きいわ」


「......なにを臆しておる。 我につづけ」


 ティティが殴りかかる。


「ブオオオ!!」

 

 ゴーレムはこちらに気付き、その手のひらから炎を放つ。


「なめるなぁ!!」


 ティティがその炎を冷気をまとった拳で消し去ると、そのゴーレムの脚へ殴り付けた。


(あれは魔法か!)

 

「よし、ぐらついたで! やるでレージ! ぼうっとすんなや!!」


「わ、わかった!」


 刀となったリヴァをにぎると、俺はゴーレムを切り裂く。


「ガァァアアアア...... アア......」


 そう声を上げるとゴーレムは崩れ落ちた。

 

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