表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラインスナイプ! 世界を驚かせた高校生テニス少女の物語  作者: ヨーヨー
第二章 体育連盟テニス大会編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/103

第29話 決着へのカウントダウン

決勝戦は順調にリードを広げたものの、相手は全国大会を経験した強者。最後まで簡単には崩れず、執念を見せた。観客も固唾を呑み、緊張感は最高潮に。紗菜は楽しむように、冷静に、主導権を握り続けていた。


スコアボードには「3-0」の文字が光っていた。

会場は「三浦!」「いけるぞ!」と声援の嵐。だが、相手は全国の舞台を知る選手だ。簡単に崩れるはずはない。


次の相手のリターン。

――パァン!

鋭いセンターへの一撃。紗菜は反応して返すが、相手はすぐさま逆クロスへ走らせ、最後はフォアでラインぎりぎりを突いてきた。


観客がどよめく。


(まだ余裕を持ってる……ここからが本気ってことだね)


続くラリーは十数回。相手は深さと角度で揺さぶり、紗菜も軽快なステップで拾い返す。観客が固唾を呑んで見守る中、最後は相手が渾身のダウン・ザ・ラインを叩き込んだ。

「15-40!」


紗菜は汗を拭いながら微笑んだ。

(うん、強い。けど楽しい!)


結局、そのゲームは相手が取ることとなった。

会場からは大きな拍手が沸き起こった。


「やっぱり全国経験者、簡単には崩れない!」

「ここから盛り返すかも!」


ざわめきが広がる中、紗菜はベースラインに立ち、自分のサービスゲームに臨む。

一球目。センターへ強打。相手のリターンは深いが、紗菜はステップを刻み、体をひねって逆クロスへ打ち抜いた。

「15-0!」


二球目は外角スライス。相手は無理に拾ったが浅く浮き、紗菜は一気に前に出てスマッシュ。

「30-0!」


観客席が再び沸く。

(崩れてない。主導権はわたしにある!)


相手の粘り強さに一瞬デュースまで持ち込まれたが、紗菜は落ち着いて組み立てを変え、高さのあるボールで時間を奪い、最後はバックを突いてポイントを奪う。


「ゲーム! 三浦!」

スコアは4-1。


観客が一斉に拍手を送る中、相手は深呼吸をして紗菜を見据えた。

(……すごい。本当に天才だ。このままでは押し切られる)



スコアは4-1。

だが、相手はここからが本当の勝負だと言わんばかりに集中を高めた。


次のゲーム。

サービスを武器に、鋭いセンターへの一撃で「15-0」。

続くポイントも外角への強烈なサーブで押し込み、フォアで振り切る。

観客席から歓声が上がる。

「まだまだ終わらないぞ!」

「さすが全国経験者だ!」


粘り強いラリーが続いた。紗菜も必死に走り、全てを拾い返す。だが相手は動じない。深いストロークで揺さぶり続け、最後はライン際へと決め切った。

「ゲーム! サーバー!」

4-2。


歓声が沸き起こり、会場は再びざわめきに包まれる。


紗菜はベンチに戻り、水をひと口飲んだ。

荒い呼吸を整えながら、心の中で呟く。

(やっぱり……簡単には勝たせてもらえない。でも、だから楽しいんだ!)


再び立ち上がり、自分のサービスゲームへ。

一球目、センターへ伸びのあるサーブを叩き込み、リターンが浅くなったところを逆クロスへ突き刺す。

「15-0!」


二球目は外角スライス。大きくコート外へ逃げていくボールを相手は無理に拾ったが、高く浮いた。紗菜は素早く前へ飛び出し、スマッシュ!

――バンッ!

「30-0!」


観客が大きな拍手を送る。

「やっぱり強い!」「崩れてないぞ!」


だが相手も簡単に崩れなかった。リターンで思い切って打ち込み、何度もラリーを続ける。深いボールに紗菜が押され、デュースに持ち込まれる。


(ここで慌てたらダメ。冷静に、高さと深さで……)


紗菜はトスを高く上げ、回転量の多いサーブを外角へ。弾んだボールに相手が差し込まれ、甘く返った。

紗菜は下がらず踏み込み、バックへ打ち込んでポイント!

「アドバンテージ、サーバー!」


最後はセンターへ見せかけて外角へ。相手が逆を突かれ、リターンはネットに吸い込まれる。

「ゲーム! 三浦!」

5-2!


会場は立ち上がらんばかりの歓声に包まれる。

「あとひとつ!」

「決めろ、三浦!」


だが相手も全国経験者の意地を見せる。

次のゲーム、自分のサーブを徹底して武器にし、丁寧に組み立てる。

深いラリーで粘り、コーナーを突く正確なショットを放ち、最後はライン際に落とす。

観客も「うまい!」と声を上げるほどの一打。

「ゲーム! サーバー!」

5-3。


(……本当に強い。この人、最後まで全然崩れない!)

紗菜は胸に手を当て、鼓動を確かめる。速く、でも迷いのないリズム。


フェンスの向こう、兄が視線を送ってくる。

静かに腕を組み、声は出さない。それでも、目が「行け」と語っていた。


(うん……ここで終わらせる。お兄ちゃん、見てて!)


次は自分のサービスゲーム。

スコアは5-3。

決着の瞬間が、すぐそこに迫っていた。


観客席は総立ちに近い熱気に包まれる。

誰もがこの瞬間を見届けようとしていた。


一方で紗菜の胸は高鳴っていた。

(相手が本気を出してくれてる。……だからこそ、もっと楽しい!)

全国経験者の粘りを受け止め、それでも揺るがずリードを保った紗菜。兄の眼差しに支えられ、観客の声援を力に変え、彼女はついに優勝まであと一歩というところまでたどり着いた。次のゲーム――自らのサービスゲームで決着をつける瞬間が、目前に迫っている。会場の熱気は、もはや爆発寸前だった。


★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

楽しめていただけましたか?

面白ければ下の評価☆5個お願いします!!

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

ラインスナイプのまとめサイトはこちら!

https://lit.link/yoyo_hpcom

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ