ニケその3
夜になった。僕はとても悩んでいる。そう悩みながら倒立するほど悩んでいる
なんで悩んでいるかというと…朝とかにストーカーにあっているからだ。ストーカーにつけられていてはなにもできなくなってしまう。困ったなぁ
まあでも宿の位置は特定しないでしょ。今なら出られるのでは
「よし外に出よう」
「そろり…そろり…」
静かに行動する。そうしてできるだけストーカーにバレないように動かなくては
バコーン
「え?」
どっかから爆発音しなかった?
「ヒャッハー!血祭りだぜ!ふーふー!金を置いていけ」
ああただの盗賊か。なんかあったのかヒヤヒヤしたぜ
「ここら一帯血の海にして俺様が支配してやる」
こいつ懸賞金どれぐらいなんだろう
「おいそこのお前!お前公開処刑にする」
「え?僕?」
「そうだ。見せしめにはお前みたいなのがいいからな」
「ほうほう。もちろん僕は抵抗するで」
「どうやるんだよ」
「”拳で”」
「いいだろう。俺様に歯向かったらどうなるかみんなに見せしめてやる」
「僕は今日ずっと飢えていた。盗賊に」
「オラァ!」ミス!
おお!なるほど中ボスレベルか。うん今の僕だったら一瞬か。まあそれだと楽しくないな
「オラオラァ!」ミス!
「おお見かけによらず速いね。でもね一撃が貧弱なのよ。当たっても痛くないんだわ」
「なにぃ!ならこれでどうだ!」ミス!
「一撃が弱いのに大振りしてどうするんだよ。行動が読めやすいだろうが」
「なんだと…これでも俺様はこの辺の敵のボスを倒したことあるんだぞ」
ふーんたしかこの辺の敵のボスってレベル18だっけ?
これってもしかして僕が強くなりすぎて盗賊の攻撃が弱く感じてるってこと!?
「オラオラオラオラオラァ」ミス!
「わかりやすいって言ってんでしょうが!もっと僕を楽しませてよ」
「なんだと…ならお前から攻撃したらいいじゃねぇーか」
「いいけど耐えてよ」
「いいぜ」
「よっ!」ボコーン
「グワーッ」
「あ!やっべ!気絶しちゃった」
「手加減したんだけどなぁ」
「まあいいや懸賞金もらおうっと」
+30000¥
「いいストレッチになったし寝よう」
「今日はぐっすり眠れそう。おやすみ」
翌日の朝
「ふわー」
「昨日はよく寝れたぜ。いいストレッチになったかなぁ」
「そういえばさっきからなんか視線を感じる」
「もしかして見られてる!?ストーカーに見られてるってことかい?」
「嘘だと言ってくれ!宿まで特定されたら困っちゃうよ」
まあでも今は冷静にいこう。でどうする?今まで通り気付いていないふりしとくか?
ぐー
「そんなことよりおなか減った。今は朝ごはん食べないとね」
「ごはん!ごはん!ごはん!」
「そうだ今日もTTで食べよう!そうと決まればダッシュだ!やっふー」
タッタッタッタ…
「うぐ!」
「あ!ごめん!当たっちゃって怪我はない?」
「って君!今日も会ったね」
「そうですね。怪我はないです」
「よかった。なんか困ったの?」
「い…いえ。ちょ…ちょっとここら辺を散歩していて」
「おお!いいよね。散歩」
「君も朝ごはん食べる?よかったら奢るよ」
「え?いいんですか?昨日してもらったのに」
「別にいいよ。昨日お金がっぽり稼げたし」
「それに誰かと話したい気分だったし」
「ならお言葉に甘えて」
「じゃあ行こうか」
「はい」
TTにて
「君って名前ってあるんだっけ?」
「どうしたんですか?急に」
「君って言うのってちょっと失礼だと思ったからさ」
「そうですか。私の名前はないです。つけられる前に施設に送られたので」
「なるほどね」
「あ…あの…」
「どうしたの?」
「あ…あのですね。あなたに名前を考えてほしいです」
「え?僕に?」
「はい。私は2度あなたに助けられました。つまりあなたは私の命の恩人なんです」
「ならつけてもらうなら、あなたがつけてくれるとうれいしいのですが」
「え?いいの?」
「はい」
「じゃあそうだな…」
「ニケ!君は今日からニケだ」
「ニケ…いいですね。私うれしいです」
「ならよかった。よろしくねニケ!」
「はい」
そうして彼女は今日からニケと名乗るようになったのだった
20分後
「じゃあこれで」
「はい。ありがとうございました」
「うん。じゃあ」
トコトコ…
「ふんふーん♪」
僕は謎のステップをしながら歩く。特に意味はない!もう1回言うが特に意味はない!
「ふふ」
かわいいなぁー彼は食べちゃいたいかわいさ!
私は今彼をつけている。かわいいからつけてるだけじゃない。もう1つ理由がある
それは…彼の強さについて知るためである。彼は強すぎる。どうやったら私も強くなれるのか?
それについて私は知りたい!それに尽きる!ただ強くなりたい!それだけだ
なんか視線を感じる。冷や汗が出てきた。ストーカーかな?そろそろ解決するか
どうしよっかな?王道なのは誰もいないところにおびき出すか?まあいいんじゃね
じゃあ早速やるか
トコトコ…
誰かなストーカーしてるのは。まあ十中八九知ってる人だろうな。まあ考えられるのは1人いるが断定するにはまだ早い
よし。ここを曲がってと
「君は誰かな?」
「え?」
「気付いていないと思った?」
顔を振り向いて顔を確認しよう
「やはり君か…」
「ニケ…」
「なんで君は僕をつけてるいるのか聞かせてもらうか」
「やはり気付いていましたか。すごいですねあなたは」
「まあいいや。なぜ私がストーカーしていたというと、あなたの強さの秘密を知りたかったからです」
「え?それだけ」
「はい」
まあそれだけじゃないんだけどね
「なんだそれだけか」
「怒らないんですか?」
「え?なにもしてないのになんで怒らないといけないの?」
「そうですか」
やっぱりあなたはかっこいいです。そして時々みせるかわいさのギャップがまたいい
「僕の強さを知りたいんでしょ」
「そうですが」
「教えてあげるよ」
「僕はただレベルをあげていいスキルやいい魔法に出会えたからかな」
「え?それだけ?」
「うん。まあそうだなー強いて言うなら隠れて筋トレやってたからかな」
そう僕は夜な夜な筋トレしていたのだ。そして基礎攻撃力がカンストしてしまったのだ
「き…筋トレ?」
「うん。辛いけど続けると頑張れば効果出てくるよ」
「いいかい!1番大事なのは続けることだ!すぐできないからって簡単にあきらめるな」
「それだけを思ってやったら強くなれると思うよ」
「そうでしょうか?そうすれば私は強くなれるでしょうか?」
「大丈夫!できるよ!You can do it!それだけを思って頑張ろう」
「あ…ありがとうございます」
「うんうん。できるよ頑張れ」
トコトコ…
帰っちゃった。続けるかぁ…正直響いた
私はすぐあきらめてばっかだった。施設にいたときもやろうと思ってもすぐあきらめていた。それで施設の人にいつも”こいつはだめだな”と言われてばっかだった。それでやろうと思うことを放棄してしまった。でも今なら…彼が言ってくれたからできるような気がする。彼には人を動かす力があるのかもしれない。彼が言うことなら動いてみようと考えられるようになる。
「ありがとうございます!私頑張ってみます」
「さて宿に帰るか。ストーカーやめてくれたらいいんだけど」
「やばい体が疼く!盗賊を狩らないと…」
ああ疼く。早く狩りたい!
それから僕は走りまくった。しかしこの辺は平和だった。狩りすぎたのかもしれない。
となりの地区に行ってみてもいいのかもしれない。体は疼くが明日にしようと思う
また明日!
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