第41話 2週間のお試し期間
僕にはずっと結婚願望があった。
なんとなく中学生ぐらいの頃からずっと家庭が欲しかったのだ。
きっとそれは当時の境遇もあってのことだろう。
壊れない強固な自分の家庭が欲しかったのだろう。
これは境遇は関係ないかもしれないが、僕は年上の女性が好きだった。
なかなか年上の女性に会う機会がなかったのだが、今回の職場では部署違いではあるが、土曜だけ教えに来る社会人講師の年上女性がいた。
僕は個別指導部なのだが、その人はクラス指導部であり、直接の接点はなかった。
僕より9歳上の人だったのだが、綺麗な人であったためすぐに声をかけて仲良くなった。
花見シーズンだったので花見の約束を取り付け、その後何度目かのデートの末お付き合いすることになった。
結果からいうと2週間で破局を迎えたので付き合ったカウントをしていいのかもわからない状態となってしまうのだが。
この頃の僕は実家から通勤していたのだが、彼女は僕の職場のそこそこ近くに住んでいた。
また、独身だが新婚が住むようなマンションを購入しており一人で住んでいた。
「ここが僕の家になるのかもしれないなぁ」という思いを持ちつつ何度か足を運んだものだ。
アクティブな人で、泊りで山に行くような人だった。
僕も2週間の間に一度一緒に山に行き、軽い登山を楽しんだ。
僕はもともとアクティブではあるのだが、自分から進んであれこれすることは滅多にない。
そのため、指針を立ててくれる彼女は僕にとっても楽で楽しく、ありがたかった。
破局の原因は明確で、もともと2週間お試しで付き合うと決めていたとのことだった。
本当は付き合う気もなかったのだが、僕の告白に胸を打たれ、了承してしまったそうだ。
付き合う気がなかったことも、その後2週間のお試し期間を設けたことも、理由は年の差だった。
僕は子どもが欲しかった。
彼女は年齢のこともあり慎重だった。
また、子どもができなかった場合、年齢のこともあり自分を責めてしまうと思っていた。
そこが大きな理由らしかった。
2週間のうちに払拭できるような何かを感じたら継続するということだったのだろうか。
まぁ僕にはその兆しを与えることはできなかったようだった。
そして僕からすると急に別れを告げられたのだが、僕にも別れる理由ができていたためすんなり了承した。
アクティブな人なので男性付き合いも多くあった。
そして僕の介入は許されなかった。
その際に、「相手が嫌がることをやったらあかん。大事にしてないって思われるで。まだ若くて経験ないかも知らんけど。」といった旨のことを言われたのだが、「ブーメランやん」と思った末に冷めたのだった。
別れてからしばらくしてご飯に誘われて渋々いったのだが、その頃の僕はもう完全に冷めきっていた。
友人とも話した結果よりを戻した方がいいとなったそうなのでが、丁重にお断りして終わりとなった。
ちなみに、別れてから渡すのもがあったので、一度彼女の家に行った。
その際にチャイムを鳴らしてもでなかったのだが、ドアにかけておくのも忍びないので、ワンチャン空いてないかなと思いドアノブを一度ひねったが、鍵が掛かっていたため諦めてドアにかけて帰ったことがあった。
後ほど聞いたのだが、昔ストーカー被害にあったことがあり、ドアノブをガチャガチャされて怖かったことがあったらしい。
そしてその時のことを思い出して僕にもストーカーのレッテルを貼ったそうだ。
その後の食事と復縁依頼だったので一蹴して断った。




