第19話 二人目の恋人
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大学受験に失敗して進路を決めた僕には、将来の夢も目標もなにもなかった。
ただ今を楽しく生きることに傾倒して没頭して現実を考えていなかった。
僕が就職活動をする年、リーマンショックが起こる。
だが僕は就職に関しては苦労をしなかった。
それは現実と向き合い、1年生のうちから準備を始めていったからだろう。
そしてその準備のきっかけとなったのは、行動を共にしていた大学で出会った旧友ともいえる新しい友達、いや、親友だった。
僕らは法学部だった。
二人とも法律に興味などなく、とりあえず受かった中で良さそうなところをなんとなく選んだ程度の動機だった。
ある日、親友が資格を取るのもいいかなと言い出した。
そして僕らはキャリア相談室に行き、どんな資格があるのか話を聞いてみた。
そこで二人とも興味を持った国家資格があり、僕らはその資格に挑戦することにした。
今の合格率は知らないが、当時は合格率7%未満の難関資格だった。
僕らは専門学校を吟味し、二人で一緒に専門学校にも入った。
そこは、大手専門学校で、いろんな資格の講座があるところだった。
本校生として在籍している生徒もたくさんいて、僕らは外部生として夜間の授業のみ参加していた。
当然僕はここでも色んな人に声をかけまくったのですぐに学校に馴染んでいき、本校生たちとも交流ができた。親友はどちらかというと内向的な性格だったので、僕が他人と話しているときは関与してこなかった。
僕の父は僕が大学受験に失敗したことを気に病んでいた。
そして僕が資格試験を受けたいと言ったときすごく喜んでいた。
僕は自分で稼いでいるお金もあったし、自分で学費を払うつもりだったのだが、父が出してくれた。
この頃は父に対する嫌悪感はあまりなかったのだが、習慣化していたのであまり父とは話をしていなかった。母とはよく話をしていたので、母から伝わったのだろう。
あまり会話もなかったのだが、父は僕のことをずっと気にかけており、力になりたいと思っていたくれたのだ。だがこの時の僕はまだその父の気持ちに気が付かず、使えるものは使うぐらいに考えていた。
今回はせめてちゃんと感謝は伝えようと思っている。
そして僕の生活は一気に忙しくなる。
大学に行き、部活もし、専門学校に行き、バイトもし、一時は教習所にも行っていたのでトリプルスクール状態だった。
だが僕は忙しさに満たされていた。
こんなに忙しい、頑張っている僕はすごい。
きっと誰も僕ほど頑張っていない。
そう思って優れた人間だと勘違いし始めていた。
かといって誰にも迷惑はかけていいないし、自信がつくならいいことだと思う。
まぁ鼻っ柱を折られる日が来るのだがそれも成長に繋がっているので結果的には良かったのだろう。
僕はそんな忙しい日々のことなどを、その時流行していたSNSで毎日日記を書いていた。
高校生の頃も毎日日記を書いていたのだが、それはノートに書いていた。
大学生になり、SNSを始めてみてデジタルの交流もできていた。
そして秋が来て、僕はまた運命の出会いを果たす。
結果的にこの出会いも僕にとっては呪いとなるのだが、この経験も今の僕にとってなくしてはならない経験なのでまた僕は繰り返さなければらならない。
SNSの日記のコメントなどでやりとりしていた女性とリアルで会うことになったのだ。
そして何度か会ううちに僕たちは付き合うことになった。
この時も僕は色んな人から好意を受けていたのだが、ちゃんと僕を見て大切にしてくれ、僕もまた大切にできる人は誰なのかといった観点で選んだ恋人だった。その結果僕は能動的に恋人になった。
好意を十分に示されていたので、僕から告白して付き合うことになったのだ。
結果その女性とは3年間を共に過ごすことになる。
僕をすごく大切にしてくれ、僕も彼女を大切にしたのだが、どうしても拭えない価値観の違いから、僕は彼女を傷つけて振られるように事を運ぶことになるのだが、もっときれいな終わり方をすべきだったし、できたはずだと今でも後悔している。
またあの辛い決断と行動を繰り返すことを思うと僕は憂鬱になった。




