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異世界転生後輩  作者: 一之三頼
第一章 ウラッセア王国騒乱
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提案

「さて、もうこんなところに用は無いし、行こうか。」

「え、行くってどこに?」

「君たちの拠点さ。先ほどの話の流れから察するに、この連中に支援を頼もうとしたって無駄と言う事が分かっただろう?となれば、こんなところに長居する理由は無いからね。」

「えーと………。」


フリードは教会から出て行こうとするが、アニエスは捨てられた子犬かのような困り顔でこちらを見る。

流石にさっきの流れを見て、見捨てて置いて行く訳にもいかない。


「アニーも来るか?」

「良いんですか!」

「この街まで連れて来たのに、ここに来て見捨てるって言うのも申し訳が無いし、ジャックさんに相談してみるよ。」

「ありがとうございます!」


それにレオノーラさんも喜びそうだし。

まぁ、その事を言って、アニエスがレオノーラさんに俺がそう言っていたと伝えたら怒られそうだから言わないでおくけど。


「話はまとまったようだね。それじゃ、今度こそ行くとしようか。」


フリードに促されて教会を後にし、俺達は『差し伸べる手』の拠点に向かう。






「教会での話は最初から聞かせてもらったが………シスター、君は共和国領の仲間たちを助けたい。そうだね?」

「はい!でも私一人では難しいので、この街の教会に来たのですが………。」

「非協力的な態度を取られた、と。」


その最中、フリードはアニエスに目的の再確認をする。


「そう言うフリードはどうして教会に?さっきジャックさんと話していた時、後で『差し伸べる手』の拠点に行くって言ってたみたいだけど。」

「教会の連中は我々、王国側にも非協力的でね。今回も説得をしに行った訳だけど、その必要は無くなったね。」

「え?」


街の入り口でジャックさんと話していた時は、『差し伸べる手』の拠点に行くと言っていたが、出会ったのは教会。

その理由を問うと、これまでもウハヤエ教会に支援を求めに行っていたと言う。

アニエスを無下に扱った姿からも予想できたが、やはり返答は芳しくなかったようだ。

しかしフリードは説得の必要性が無くなったと語る。

確かに、そうでなくては剣を突きつけたりはしないだろうが、一体何故だろうか?


「シスター。お名前を伺っても良いかな?」

「はい!私はアニエスって言います!アニーって呼んで下さい!」

「僕はフリード。よろしく、アニー。」


そんな事を考えているとフリードはアニエスと名乗り合い、握手をする。

そして、ある提案をするのであった。


「君は仲間を助けたい。僕らは共和国を倒したい。協力し合えると思わないかな?」


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