表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生後輩  作者: 一之三頼
第3章 教皇と■■
216/247

教会に戻りました

俺はラディウムの問題を一応は解決し、フリードと共に帰還する。

彼とはホーエンゼレル公の領地で別れ、俺は単身王都の『差し伸べる手』に戻ったが……


「ただいまー。」

「あ、リョータ。お帰りなさい。」

「久しぶり。皆元気にしてたか?何か問題は起きたりしていないか?」

「えぇ。病気に罹った人もいなければ、問題も……えぇ、ありませんでしたよ。」

「?何事も無かったなら良いんだけど。」


拠点にはレオノーラが居て書類の整理をしているようだった。

俺は彼女に問題は無かったかと尋ねるが、

しかし雰囲気と言うか声色と言うか聞かれた後に生じた間と言うか、本当に問題が無かったと言う訳でもなさそうな気がする。

まぁ、報告する程度の事でもないと判断したのであれば構わない。

ちょっとした出来事があって、伝えるかどうか考えたが故に生じたものだと考えれば良いか。


「ラディウムの仲間たちの様子はどうでしたか?」

「向こうの皆も元気だよ。一時はどうなる事かって思うような出来事もあったけど、ラディウムでの話は皆で食事でもしている時に話すとするよ。」

「そうですね。」

「そう言えば俺がラディウムにいる間に仕事はどれだけ溜まってるんだ?」

「一応目を通してもらいたいもの以外は処理しています。それでも結構な量がありますが。」


雑談を交わしつつ執務室に向かう。

レオノーラ曰く、結構な量があると言われ、覚悟を決めて扉を開けるとそこには書類の山、と言う訳では無いが、それなりの量の書類が重なっており若干ながら辟易とする。


「うぇ……戻って来て早々書類とにらめっこする事になりそうだなぁ……。」

「ジャックだったら途中で投げ出して街に繰り出していたでしょうね。」

「確かにあり得そう……と言うかジャックの場合は量が多かろうが少なかろうが仕事の途中で抜け出してたんじゃないか?」

「彼の事をよく分かっていますね。」

「あははは、短い間だけど一緒に居たし、不在の間とは言えリーダーの立場を任された時に聞いた話で予想が付いたよ。」


レオノーラに補佐してもらいつつジャックの昔の話をしながら書類を捌いていき、気が付けば日が沈む頃になった。

一旦仕事を切り上げて皆で夕食を採る為に食堂へ向かったが……


「あれ?アニエスは?王都戻って来てから見えないから買い物にでも行っているのかなって思ってたけど、まだ帰って来てないのか?」


全員揃ってはいなかった。

ただ一人、アニエスのみが不在であり、首を傾げながら問いかけるとレオノーラがゆっくりと、そして静かに答える。


「アニエスは……教会に戻りました。」


元々は教会の人間だったが、戦争が終わった後も王都の拠点に滞在していたから、てっきりずっとここに居るのだと思っていたので驚きこそしたものの納得はある。

だから先程レオノーラに問題は無かったか聞いた時、返答に間があったのか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ