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異世界転生後輩  作者: 一之三頼
第2章 ラディウムのヴァイキング
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あまり良好ではない

「取り敢えず昨日リョータが出した案で探すか?」

「そうだな。アルステッドが行方不明になった事が秘密なら、そうした方が良いだろう。目撃情報を聞いて回ると行方不明になったのがバレかねないし、噂として広まる可能性も高い。」

「でも大将が居そうなところってー」

「ここくらいしか思い浮かばないよー?」

「そもそもアルステッドはよく城下町に顔を出して転生者たちと交流していた。単純に可能性と言うだけなら候補が多すぎる。」


捜索対象がグランマに加えてアルステッドも含む事になった。

しかし噂にさせない為に、そしてアルステッドが行方不明になった事を知られない為に、聞き込みといった手段は採れない。

よって捜索対象が行きそう場所を探していく案に沿って探していくしかなさそうだが、オルガノが言うようにアルステッドはかなりアクティブなようで対象を絞り切れない。

そもそも彼が行きそうな場所なら既に領邦軍の捜索隊が当たっているだろう。


「となると……捜索隊が探していないような場所を中心に探していくべきか?」

「現在は城を中心に捜索半径を広めてはいますが、あまり堂々と探すわけにもいかないので遅々として進んでいない状態です。このまま続けたとして、ジュテームでの捜索を終えるのはいつになる事か……。」

「アルステッドがジュテームから出た可能性は無いのか?」

「若様がジュテームの外に出た事は数える程度しかありません。行く当てがある様には思えませんが……」


流石につい先日いなくなったばかりだし、隠密で捜索しているとなると時間も掛るか。

捜索隊の動き次第でこちらの動きも変えようと考えていたが、あまり参考にはならなさそうだ。

そこでオルガノが一つの可能性を提示すると、ベックはそれを否定しようとするが、


「もしもマデリン殿と共に居るのであれば、可能性は無くは無いですね。しかし仮にそう仮定すると……」

「探す範囲が広がり過ぎるな。」

「バラバラに探すにしてもー」

「すっごく時間が掛かりそー。」


グランマの存在を考慮すると否定が出来なかった。

もしもジュテームの外にいるのであれば、彼らを探す難易度は跳ね上がるだろう。


「そうなるとユーステッドやランドルフに頼る方が良いか。」

「それは…………」

「ん?どうしたベック、歯切れが悪いみたいだけど。」


その可能性を考慮するとジュテームの外で活動をする人物を頼る方が効率は良さそうだと考え、二人の名前を挙げるが、ベックは何かを言おうとして口を開くも、僅かに逡巡して発言を止める。

その様子が気になり彼に問い掛けると……


「若様と弟様の仲は、あまり良好ではないと言いますか……端的に言って弟様の協力を得る事は難しいかと。」


二人の関係性について語り始めるのであった。


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