表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/22

ゴブリン族美食家疑惑

 俺達はあの謎の裁判所から逃げ出した後、ミドリの住居に来ていた。そう、一晩泊めさせて貰いに来たのだ。いやはや、それにしてもよく出来てる家だな……。ミドリの努力だろうか。それは置いといて、ドアベルらしきものを鳴らす。


「誰だ……トヲルとアノードにカソード?どうしたんだ?」


「それが……」

「ええと……」

「ううん……」


 煮えきらない態度をする俺達に痺れを切らしたのか、ミドリが言う。


「なんだ?忘れ物でもしたのか?」


「いや、それが……、斯々然々(かくかくしかじか)ありまして……」





 俺達はミドリの家の中で今の状況を説明した。ミドリは、


「そうか……まあ、トヲルはゴブリン族の恩人だ。できる限りの援助をしよう」


 と、快く歓迎してくれた。





 腹減った……。今日は色々ありすぎた。謎の森にいたと思ったら謎のイノシシもどきに追われ、果てには謎裁判受けて死刑判決だ。理不尽すぎないか……?


「そろそろ、晩御飯にするからちょっと待っていてくれ」


 そんな俺の気持ちを察したのか、ミドリが言う。


「私とカソードも手伝います!」


 おお、やった。だけど……、暇だ。





 晩御飯が出来るまでユニと将棋をしていた。でも、ユニは王オンリーで何故勝つ……?

 などと考えていると、ミドリ達が色々な食事を運んできた。うわ、美味しそ……う?!ほとんどの料理が美味しそうなのだが、その中に謎の緑色のスープがあった……。


「な、何なのこれ……」


「ああ、それか。それはゴブリン族に代々伝わる特製スープだ」


「見かけによらず、結構美味しいわよ」


「騙されたと思って食べてみてください」


 う、嘘だ……。しかし、出されたものを返すわけにもいかず、意を決して飲んだ……。


「うまっ??!」


 な、なんだこれ?!予想を大きく上回る美味しさに思わず叫ぶ。この、何というか、この……。思わぬ美味しさに語彙力が崩壊する。まさか、ゴブリン族って美食家……?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ