持ち腐れの蹂躙
投稿が遅れました。大変申し訳ございません。
「よ、よろしい!!さあ、トヲル殿、やっておしまい!!!」
「アラホラ、サッサー!!」
……なんでそれ知ってんの?
それはともかく。ユニ、あいつのスキル……、
《整合者です。》
はや!って、え?名前もそれと同じじゃあ……?
《…………。》
沈黙すな。それは置いといて、権能は?
《力の整合です。力の整合は”物理に囚われている物体のベクトルを支配する”という権能を持っています。要するに、物理攻撃は効かないが魔法攻撃は効く、といった感じですね。》
な、なるほど。ってか、普通に強くね?前世だったらチート無双してるんじゃ?
ま、それは置いといて。
物理攻撃って、どういうことを表すんだ?
《魔力を介さない攻撃のことです。剣や弓での攻撃はもちろん、魔法の副次的効果や二次被害も通用しません。また、物理攻撃の定義を拡大解釈することも可能とし、魔力の少ない攻撃ではスキルに太刀打ちできないこともあります。》
俺の場合は?
《無限の魔力でスキルを打ち消す事ができます。》
あ、そうなのね。良かった。
「おい、諦めるなら今のうちだぞ」
俺はそう煽る。
勿論そんな煽りには応じず、ファブニールは攻撃を仕掛けてくる。
「剛破物爆!!」
謎のカプセルによって出来たがれきが飛んでくる。うお、あぶね!
《あ、言い忘れていましたがスキルを攻撃に転用することもできます》
あ、じゃねえよそれを先に言えや!
飛んでくるがれきを”虚無”で防ぐ。虚無とは、自由創造で生み出したものなのだが、物理、魔法にかかわらずすべての物体を遮断するスーパーチートなのだ。その虚無で事なきを得た俺は反撃に出る。
魔力の塊を射出する。俺は慣らしのつもりだったのだが、ファブニールは後ろの壁を突き破って吹っ飛んでいった。ア、アレ?あんなに強気だったし超能力も持っていたからそれなりに強いと思っていたんだけどな……。
《主の魔力は無限大ですから》
ふーん、まあいい。もう自分には驚かない。驚きすぎて疲れる。
慧眼でファブニールの状態を確認する。慧眼は対象の情報を直接見られるスキルだ。そういえば、これも初めて使ったわ。毎回思うけど、これって宝の持ち腐れだよな……。
《主の称号に”ミスター持ち腐れ”が追加されました》
は?ミスター持ち腐れって……、絶対それネタ枠だろ。
持ち腐れの名を”世界”様に頂いたところで本題に戻ろう。
ファブニールは大袈裟に吹っ飛んだ割には傷らしい傷が見当たらない。スキルで空気抵抗とかを弄って衝撃を緩和したのだろう。はあ、とっととお帰り頂けないものだろうか。
こうなったら力技だ。
「星月雨」
ファブニールの頭上に幾万もの魔力の星が降る。魔力の塊がいい感じに輝いていて、夕方だからかその景色は某「入れ替わってる〜?!」な映画にでてきたシーンを思わせる。魔力の星たちはファブニールに収束し、吹き飛ばす隙も与えない。これでもう懲りただろ。
グロッキー状態になったファブニールは倒れそうになっている体を必死に支え、憎々しげに言う。
「ふ、ふふ、なかなかやるではないですか……。本当はもっと可愛がってあげてもよかったのですが……、この後予定もありますしここら辺で許してあげましょう……」
「それはグロッキーになりながらいうセリフじゃあないのだぞ!!フハハハハハハハ!!!」
だからお前が威張んな、七区王。
「フフフ……あなた達には正義の鉄槌が下るでしょう……。首を長くして待っていなさい……」
そう言い切るとファブニールはこの場から消え去った。




