プロローグ
突如襲った日本を震源とする大震災。
これにより多くの命が失われた。
地図の見直しが必要なほどの被害をもたらし、他国に避難しようとするも空路も海路も使えない。
しかし問題はそれだけではなかった。
大地震後から突然現れた異能の力を持った化け物。
最初のうちは、小柄のものが多く日本が保有する戦力でどうにかなっていた。
だが化け物は、攻撃を受けるたびに進化を遂げた。
そしてついには日本の戦力をもってして対処ができなくなりつつあった。
その化け物は次第に「ドレッド」と呼ばれ、多くの人々に恐怖を与える対象へとなっていた。
人々は”ドレッド”に怯えながら生活している中もただただ一日でも早くこの世界から”ドレット”の消滅を願った。
そのころ人々の願いが通じたかのように、日本各地で異能の力を持った刀が次々と出現し始めた。
異能の刀は、最初は”ドレット”と同様に得体のしれないものとして恐怖の対象であった。
それも当然だろうある刀はその刀身に炎を纏い、ある刀は墓地より発見されたのだ。
だが人間だれしも恐怖が迫ればなんにでも頼りたくなるもの。
とある男性が自身の家族を守るために、異能な刀でドレットを倒したことによりその有用性は証明されたのだった。
しかし刀はそれぞれが意志を持ち、その持ち主を選ぶ。
誰にでも扱えるものではなく、その刀は精霊より力を得ていることがのちの研究によって判明し異能の刀は、精霊武器と呼ばれるようになっていく。
刀はドレッドに対する唯一の対抗手段になる知った日本政府は、各都道府県に刀の発見・調査とその契約者を育てるための教育機関を作らせたのだった。
それから10年の時が流れた――。